取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです。

昭和、平成、令和と時代が移り変わるのと同様に、家族のかたちも大家族から核家族へと変化してきている。本連載では、親との家族関係を経て、自分が家族を持つようになって感じたことや、親について、そして夫や妻、子どもについて思うことを語ってもらい、今の家族のかたちに迫る。

アンファー株式会社が展開するデリケートゾーンケアブランド「Femtur(フェムチャー)」は、全国20~60代の女性を対象に「性交痛に関する調査」(実施日:2024年11月、全国20~60代女性500人、インターネット調査)を実施。性行為中にデリケートゾーンの痛みを感じたことがあると回答した女性は全体の41%にものぼった。その原因に関して64.3%が「腟の乾燥」と回答。また、心理的な原因には「拒否」や「ストレス」、「緊張」が上位に挙がる結果となった。

今回お話を伺った佳菜子さん(仮名・45歳)は、30代のときにがんを患い、長い投薬期間中に更年期障害になってしまったという。

31歳で告知、10年もの治療スケジュールが伝えられる

佳菜子さんは、両親と2歳上に兄のいる4人家族。佳菜子さんは小さい頃は風邪もひかないような健康的な子どもだった。兄のほうが体が弱く、両親は兄に付きっきりだったという。

「兄はアレルギー体質で、食べるもの、触れるものにも制限があって、私はそれに合わせて、どちらも親から制限されていました。兄は子どもの頃は卵がダメで、家では卵料理が食べられなかったんです。卵がどうしても食べたかった私は、近所にあった駄菓子屋でゆで卵が売っていたので、駄菓子よりもそれをよく食べていましたね」

佳菜子さんは高校時代から付き合っていた男性と27歳のときに結婚。その頃には兄のアレルギー症状は落ち着いていて、兄は大学進学のときに上京していた。佳菜子さんは結婚後もお互いの実家がある地方都市に残り、生活をしていた。

「兄のほうが親から可愛がってもらっていたのに、中学か高校時代から兄と親の関係は微妙になっていって、兄は親と離れたい思いから東京の大学を受験して、そのまま地元に戻ってくることはありませんでした。私は親元から離れたい理由も特になかったので、そのまま地元に残って結婚しました。夫は同じ高校出身で、地元も同じなので、結婚後も生活圏内は特に変わりませんでした」

冒頭で触れたように、佳菜子さんは31歳のときに乳がんを患う。幸いにも手術で切除できる大きさで、転移もなし。しかし、長い投薬期間が義務付けられた。

「私は胸のサイズが大きくて、しこりの存在に気づきませんでした。しこりに気づいたのは夫だったんです。まだ30代前半でしたから、そのしこりについてもあまり心配していなくて、良性の腫瘍だと思っていました。

しかし、町医者に検査してもらうと、あれよあれよといううちに大学病院に回され、太い針を胸に刺されて、あっという間に告知されました。がんという事実を受け止める間もなく、治療方針が伝えられ、10年の投薬が決まりました」

【いびつになった胸を見ても求めてくれる夫が嬉しかった次ページに続きます】

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