炊飯器の「ご飯が炊けました」の音で、妻の帰宅を知る
現在、60歳の奥様の写真を見せていただくと、依頼者・和雄さんの“洒脱ないい人”の雰囲気とは全く異なる、気難しく怖い雰囲気の女性。容姿は整っており、美しいのですが、初対面のときに「なんか、怒られそう」と距離を置きたくなってしまうような印象の方でした。
「結婚してから30年。あなたはあれがダメ、これがダメと怒られ続けていますよ。まぁ、僕はこんな感じでアッパラパ~っとしてますからねぇ(笑)。賢い妻には不安なのかもしれません。実際に家の中ではいつもむすっとしていますし、怖いですよ」
そういたずらっぽく笑う和雄さん。だからこそ、娘も孫の世話を父親である和雄さんに依頼するのでしょう。
「妻に頼めば、“子供は嫌いよ”と言うでしょうね。そういう人だから、僕の年にしては珍しく、子供の世話もしましたよ。保育園の送り迎えをして、遠足のお弁当を作ったりね」
妻も還暦になったので、夫婦の時間を持とうとするも妻は帰ってこない。
「ホントに帰ってこないんですよ。この半年間、妻の姿をほとんど見ていない。彼女は仕事優先なので、浮気はしていない。絶対にしていません。それに外泊もしていませんし。というのは、彼女が朝、僕の起きる時間帯に合わせて、炊飯器をセットしてくれるんです。“ご飯が炊けました”という音でわかるんです」
会話は必要最低限、家にはほとんどいないというのは、浮気の可能性が高い。
「妻は浮気はしていません。でも、還暦を迎えるのに、ここまで家にいないのはおかしい。何より妻が心配です。妻が何をしているのか、知りたいのです」
【妻は会社に戻らず、街をさまよい歩いた……その2に続きます】
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/