とじ込み付録解説

薬師寺お写経般若心経のこころ」を書写

コロナ禍を経て老若男女を問わず写経が見直されている。一文字一文字、お経を書き写すうちに心が少しずつ落ち着いてくる。気軽に始められる『サライ』8月号のとじ込み付録「サライ謹製 薬師寺お写経 般若心経のこころ」をご活用いただきたい。

薬師寺では毛筆でなくとも、筆ペンなど使いやすい筆記具でお写経をしてもよいとしている。作法などにとらわれず、思い立ったら気軽に始めてみることこそ大切なのだ。

経典を書写する写経。写経することで功徳が増すともいわれる。一字一字に集中し、ひたすらに文字をなぞるだけでも雑念が払われ、心が休まる。安らぎを求めて寺院の写経道場を訪れる人が増加しているのも頷ける。

ここでは、本家ともいえる薬師寺での作法を紹介したい。薬師寺では経典と書写する人への敬意をこめて「お写経」と称している。「作法にとらわれず、気軽に始めて構いません。始めることが第一歩」と、薬師寺は呼びかける。

サライ8月号のとじ込み付録は、薬師寺のご厚意による「般若心経のこころ」のお手本である。難解な『般若心経』を平易な分かりやすい言葉で繙(ひもと)きながら、その神髄を伝える一編である。

本格的な『般若心経』によるお写経は敷居が高いと感じる人も、このとじ込み付録を使用することで、気軽にお写経の体験ができるだろう。

一文字ずつ心を込めて丁寧になぞる。書き進むに従い、用紙を動かしても構わない。自然な姿勢を意識する。お写経は書道ではないので、自分の癖を出さずに書くことを心がける。

堅苦しく考える必要はないが、次のような準備と手順で始めることを勧めたい。

(1)机の上を清めたり、身支度を整えるなどして環境を整え、切り取った「般若心経のこころ」と筆記具を机に並べる。
(2)手を洗い口を濯(すす)いで身を清める。
(3)机の前に座り、姿勢を正し、呼吸を整える。正座でも椅子でもよい。
(4)鉛筆(やわらかめの3Bや4Bを推奨)や筆ペンで、一文字一文字、丁寧になぞり書きをする。むろん毛筆でもよい。
(5)書き上げたら、粗末にせず箱などに入れて保管することが好ましい。仏壇があれば供えてもよい。

また、書き上げたとじ込み付録「般若心経のこころ」は、奈良の薬師寺および東京別院に持参すると、それぞれ御朱印を押印してもらえる(2箇所に持参すればひとつずつ押印される。下の画像はその見本)。

付録をなぞり、薬師寺か東京別院へ持参すると薬師寺印(左下)が頂ける。薬師寺で印を頂いた方は東京別院へ、東京別院で頂いた方は薬師寺へ持参すると、さらに薬壺印(左上)が頂ける。いずれも志納料300円。

お写経をより身近に

薬師寺は、お写経する上で覚えておいてほしいこととして、『般若心経』の教えでもある「かたよらない」「こだわらない」「とらわれない」の3点を挙げている。

好きな時間に書くとよい。無理に無心になろうとする必要もなく、むしろイライラしているときが好機とされる。「こうでなくてはならない」と決めつけないことが大切だ。「般若心経のこころ」をきっかけに、薬師寺や東京別院で本格的なお写経をしてみてはいかがだろうか。今号の付録をささやかなきっかけとし、心を調(ととの)えるよき習慣となることを期待したい。

●押印は薬師寺と東京別院の朱印所で令和6年1月15日まで。

※この記事は『サライ』本誌2023年8月号より転載しました。(取材・文/平松温子 撮影/安田仁志)

『サライ』8月号の特別付録はサライ謹製「薬師寺お写経「般若心経のこころ」」

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