取材・文/ふじのあやこ
日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。
美織さん(仮名・44歳)は20代後半と30代前半で2度の離婚を経験。2度目の結婚相手は1度目の結婚時の不倫相手だった。【~その1~はコチラ】
バツ1とバツ2の違いを強く感じていたのは私?
2度目の離婚も慰謝料はなし。元夫は仕事を辞めて、東京から地元に帰っていった。結婚してもずっと仕事を続けていた美織さんは離婚後もお金に困ることはなく、一度も地元に帰らずにそのまま東京での生活を続ける。
お金に困ることはなかったものの、離婚後は寂しさを強く感じてしまうように。SNSを使って女友達を探し、出会いの場に足を運ぶようになったという。
「1度目の離婚時には相手がいたからここまで寂しさは感じなかったのですが、2度目の離婚は寂しさからか夜眠れなくなってお酒に頼るようになりました。そんなときのお酒のお供がSNSでした。女友達を募集している女性にメッセージを送ってみたり、SNSに書き込んでみたり。そこでやりとりをした女性と何人か実際に会って友人になり、一緒に出会いの場に出かけるようになりました。
何人か仲の良い女友達ができたんですが、バツ2ということはその中の1人にしか伝えず、その他はバツ1だと嘘をつきました。『2度も失敗しているくせに』と敬遠されるかなって思って。職場ではバツ2になったときに噂されている気がして、職場で仲がいいと思っていた人たちともうまくコミュニケーションが取れなくなっていましたから」
SNSで知り合った女友達が主催してくれた飲み会で、4歳年下の男性と出会ったのが36歳のとき。離婚から2年が経っていた。
「結婚相手を探しに行っていたわけではなく、彼氏ができればいいかなという軽い気持ちでした。実際に相手と付き合うようになっても、結婚したいという気持ちは湧きませんでした。
だから、付き合って1年ほどでプロポーズを受けたときはびっくりしました。だって、彼にもバツ1と嘘を伝えていたから……」
【表面的には授かり婚で義両親の反対を強行突破したかたちに。次ページに続きます】