不倫相手だったことを隠して、2度目の結婚に至るも……
一度目の婚姻期間は2年半。美織さんはその2年半の間に不倫関係になった男性と、2度目の結婚に至った。
「この事実を周囲は誰も知りません。家族はもちろん、友人にも秘密にしています。出会いは、マッチングサイトの合コンのセッティングサービスを利用して、その合コンです。1人で参加できるセッティングサービスを利用したので周囲に知り合いはいない状態。だから、誰にもバレませんでした」
再婚は美織さんが31歳のときで、相手は29歳。相手は初婚だったが、子どもがいなかったこともあり、義両親は結婚に賛成してくれたという。
「義両親も私たちが不倫からスタートしたことは知りません。本当のことを知ったら祝福はしてくれなかったでしょうね。罪悪感はありましたが、夫と2人で黙っておくことを決めたので。だから、そこまで気持ちが追い詰められることはありませんでした」
しかし、結婚生活は気持ちのすれ違いばかりで、幸せだと実感できたことはなかったと振り返る。
「一番幸せだったのは結婚する前でした。障害って乗り越えたときがピークなんですよね。わかりやすく相手は私に興味をなくしていって、それを見て見ぬふりをしていたら、最後は家庭内別居みたいな状態まで悪化してしまいました。最初のほうこそケンカすることもあったんですけど、ケンカもパワーを使うから、興味のない相手にそんなことをわざわざしなくなるんです。毎日、業務連絡みたいな会話しかなくなりました。
離婚を言い出したのは夫のほうから。『仕事を辞めて東京を離れようと思っている』と言われました。私は、『はいそうですか……』と受け入れるだけでした。離婚の話し合いのときに久しぶりに顔を見たなって思ったくらいです」
離婚後の寂しさから、また出会いを求めるようになり……、3度目の結婚に至った理由は?【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。