「できたから、パフェでお祝い」

女性と父はお互いの体を寄せ合いながら、ホテルの部屋を選んでいます。これらの様子と、部屋に入るところ、一連の様子を動画で撮影。

3時間後の17時30分に出てきたふたりは、近くのファミリーレストランに入っていきます。1日の動きを見ていてもそうですが、女性はとにかく父に尽くす。バーベキューでは食べられそうなものを持って行き、ワインを注ぎ、ホテルでも段差などを指摘していました。

ファミレスでも、紙おしぼりを開封して広げ、父がとりやすい場所に置く。そして、「さっき、お肉をいただいたからお魚がよさそうよ」などと、とにかく細かい。

ドリンクバーから水とぬるま湯をすぐに持って来て、薬を開封して飲ませて、煮魚定食が来れば、魚の骨をとる。かなりマメな動きを見せ、華麗なアシストっぷりに見惚れてしまいました。

そして、食事の最後にパフェを頼み、「今日はホントに嬉しかった。パフェでお祝いしようね」と言い、あーんをして食べさせてあげていたのです。

父は終始、デレデレしており、笑顔でした。家の前まで送ると、キスして帰宅。女性のほうは依頼者・美波さんと両親が住む家と負けず劣らずの豪邸に帰宅。追加で調べると開業医の妻で現在60歳だとわかりました。

以上の調査結果を報告すると、美波さんも母も腰が抜けるほど驚いていました。「まさかこれほどとは……」と絶句し、父と話し合うことにしたそうです。

すると、父は「もう仕事を引退し、彼女と一緒に暮らしたい」と。女性は父の家で働いていたお手伝いさんの娘で、社会貢献活動で会い、お互いにハマっていったそうです。

「女性も離婚して、父と一緒になることを考えているようです。でも、会社のこと、母とのこと、財産のことなど離婚するにも整理することは山積み。兄に聞いたら“飽きるまで放っておけ”と言うのですが……」

弁護士に相談すると、父が勝手に離婚届を出さないよう、「離婚届不受理申請」をしておけば十分とのこと。ひとまず届を出して、静観するようです。

このように、コロナで死を意識してから性格が変わったという人の調査は徐々に増えています。後遺症とは病気やけがの症状が肉体的、精神的に残ってしまうことを指します。今回の場合は、それには当てはまりませんが。ただ「コロナによる生き方の激変」により築いたものが壊れ、周囲の人が不幸になるのも、弊害なのではないかと感じます。

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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