写真はイメージです

日本の新型コロナウイルスの感染者の累計は3290万人(厚生労働省2月10日現在)を超えた。無自覚感染者も含めると、さらにこの数は多くなるだろう。

コロナ発生から3年余りが経ち、政府は、新型コロナウイルスの感染法上の分類を2023年5月8日から、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げると決めた。

そんな今、問題になっているのは、コロナの後遺症だ。認知障害、血栓、心機能低下、糖尿病などが報告されている。 

今回の依頼者は、メーカー勤務の美波さん(40歳)だ。超堅物の会社経営者だった70歳の父が、コロナに感染後に死をそばで感じた結果、奔放に生きるようになったという。社会貢献活動にはまり、女性の影もちらつく。これはおかしいと、キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんのもとに訪れた。

【それまでの経緯は前編で】

埼玉県の山の中で行われていたこと

父は土日に必ず「視察に行く」とどこかに出かけるので、そこを狙って調査を開始。美波さんの自宅は、都内郊外にある日本家屋で、とても広い。ここに両親と美波さんで住んでおり、維持の大変さを想像してしまいました。

土曜日の朝8時に父は出てきます。かつては休日であれ、スーツにジャケットしか着なかった父は、現在は、カジュアルなダウンにモコモコのズボンというコーディネート。ニットキャップをかぶっており、かつての姿は見る影もありません。

父は門の前で2分ほど立っています。すると、真っ赤な国産スポーツカーが登場。派手な女性が「ごめんね! お待たせしちゃって」と出てきました。美波さんから「父は遅刻に厳しいです」と聞いていたので、怒り出すのかと思っていたら「いいんだよ~」と甘い声を出しています。

それから追跡をすると、関越自動車道に入り、埼玉県のインターで下車。山のほうに入っていきます。キャンプ場のような場所で30人くらいの男女が、焚火をやっていたり、バーベキューや芋煮会のようなことをしています。それはとても楽しそうで、みんな和気あいあいとしていました。

会話の端々をまとめると、これは害獣駆除や森林保持をする団体の個人的な集まりで、今日はそこで得た鹿とイノシシの肉を食べる会のようです。参加者はほとんどが都内の人らしく、駐車場には大型の高級車がズラリ。いずれも品川か練馬ナンバーでした。

父はそこに14時まで滞在し、ワインなども楽しんでいました。様々な人と名刺交換をしており、どの人ともフレンドリーに対応。美波さんから聞いていた「父は用心深く、人をすぐに疑う」という姿はどこにもありません。

父はさかんに社交し、多くの人が父にすり寄っていました。すると、女性は父の袖を引き、森のほうへと誘います。父の耳元で何かをささやきます。すると、父は女性の肩を抱き寄せている。

その後、女性は、父と一緒に主催者らしき男性のところに「本当に今日は楽しかった! また来ます」と言い、にこやかに退散。

赤いスポーツカーは、高速道路手前のラブホテルに入っていきました。

【女性は父のことを愛しているのか……次のページに続きます】

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