不透明な未来に不安な老後

少子高齢化が進行する日本では昨今、定年延長や定年後の年金受給などが不安視されるなか、政府では積み立てNISAの非課税無期限化を検討するなど、定年退職後のため資産運用拡大を後押しする動きなどが見られます。
今後日本では更に高齢化が進みますが、何歳まで働いて、どの程度年金が受給できるかなど不透明な未来に様々な不安材料がある中、個人として老後資金をどの程度形成する必要があるのでしょうか。
キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関『Job総研』を運営する株式会社ライボ(https://laibo.jp/)は、565人の社会人男女を対象に、退職金の有無やその金額、また定年退職後の不安有無とその理由や、定年退職後の為に資産形成をしている率と定年までの目標資産額及び、現実的に形成できる資産額、そして何歳まで現役で働きたいかなどについて調査した「2022年 収入と支出の実態調査」を実施しました。

【調査概要】
調査対象者:全国 / 男女 / 20~50代
調査条件:1年以内~10年以上勤務している社会人 20人~1000人以上規模の会社に所属
調査期間:2022年11月9日~11月14日
有効回答数:565人
調査方法:インターネット調査

退職金について

現職での退職金有無について、52.6%が「ある」と回答し、「ない」と回答したのは47.4%でした。また、退職金があると回答した297人にその目安金額を聞くと、平均で「1,005.3万円」で中央値は「600万円」でした。

定年退職後の不安について

定年退職後の不安について聞くと、「とても不安」20.9%、「不安」20.4%、「どちらかというと不安」34.3%を合算した「75.6%」が“ある派”の回答をしました。“ない派”の回答は24.4%でした。

また“ある派”に回答した427人にどのような不安を持っているかについて聞くと、「自分の年金で生活ができるか」が70.7%で最多回答になり、次いで「年金が受け取れるか」58.5%、「年金以外の資産」が46.8%で上位3つの回答結果になりました。

定年退職後の為の資産形成について

定年退職後の為に年金以外で資産形成をしているかについては「している」が54.7%で、「していない」が45.3%になり、「資産形成をしている」の回答が若干数上回る回答結果になりました。また「している」を回答した309人にその種類を聞くと、「投資」が64.4%で最多回答になり、次いで「資産運用」が61.2%、「毎月の貯金」が47.9%で上位3つの回答結果になりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 定年退職に関する調査 報告書」をご参照ください。

属性別に見る資産形成の有無

年金以外の資産形成をしているか否かを年収区分別でみていくと、“している”の回答では「200~400万円未満」が34.8%、「400~600万円未満」が63.0%、「600~800万円未満」が76.2%、「800~1,000万円未満」が77.3%、「1,000万円以上」が78.3%になり、年収が高くなると年金以外の資産形成をしている率が高くなることがわかりました。また同じく年代別で“している”の回答を見ていくと「20代」が42.3%、「30代」が68.8%、「40代」が66.3%、「50代」が59.6%になり、30代が最も高く20代が最も低い回答結果になりました。

定年退職後の資産目標額と現実

定年退職後に目標としている資産額では「3,000万円以上」が43.4%で最多回答になり、記述回答による具体的金額を集計した結果、平均額は「3956.4万円」で中央値は「2,500万円」でした。これに対して現実的に形成できる資産額を聞くと同じく「3,000万円以上」が32.0%で最多回答になり、平均額は「3,167.3万円」で中央値は「2,000万円」の結果になりました。平均額で見て「789.1万円」、中央値で見て「500万円」と理想と現実に大きな差が生じていることがわかりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2022年定年退職に関する調査 報告書」をご参照ください。

何歳まで働いていたいか

何歳まで働いていたいかを聞くと、全体での最多回答は「60歳」で、記述回答による具体的年齢を集計した結果、平均は「61.5歳」で中央値は「60歳」でした。またこれを男女別回答で見ていくと、男性の平均は62.4歳で、女性の平均は「59.9歳」になり、どちらも中央値は「60歳」でした。さらに年代別では年代が上がると働いていたい年齢も上がる傾向が見られ、平均で最も高い年齢になったのは50代で「66.1歳」になり、中央値は20代・30代が「60歳」で、40代・50代は「65歳」でした。

回答者コメント

定年退職後のための資産形成に関するコメントが顕著に見られました。

・これから雇用が流動的になるので、自分で資産を形成する必要性を強く感じている
・退職金を当てにしなくても生活できるように、資産運用や貯金をしたい
・年金だけでは生活が出来ないと思うので、定年退職後のため資産形成をしている
・定年が延長されて払う税金が増えるので、国をあてにせず自己資産を形成している
・退職する頃に、社会情勢がどのようになっているか未知数であるため不安が大きい

調査まとめ

今回実施した「2022年定年退職に関する調査」では、約8割が定年退職後の不安を持っていることがわかりました。不安の内容は年金をもらえるか、年金で暮らしていけるか、年金以外の資産など定年退職後のお金周りの不安が大半を占めています。実際に今回の調査では過半数で退職金がなく、定年退職後の資産形成をしていると回答し、内容は投資や資産運用が上位を占めました。また属性別で資産形成をしている割合を見ると、年収が高いほど資産形成をしている率が上がり、年代別では30代が最も多い結果になったことから、将来への不安を漠然と持ちながらも、現実的には年収が上がらないことで、今を暮らしていくのが精一杯になり将来の為の資産形成に回せる余裕がない状態にあることが推測できます。年収で言うと300万円以下、年代では20代の資産形成は最も低い結果になりました。

また、定年退職後の目標資産と現実的な予定資産額には約700万円のギャップがあり、現実的に定年退職までに十分な資産形成をできない人の割合が多いことが明らかになりました。

高齢化が進み人生100年時代と言われる日本では、定年延長や年金の受給など多くの問題に直面していますが、現役で働いていたい年齢は平均で60歳になり、調査全体的に見ても日本の情勢と自身の現実を照らし合わせた時に、将来への不安が大きく、理想と現実のギャップが大きくなっていることが予測できる調査結果になりました。

※2022年 定年退職に関する調査 報告書
報告書では同調査の属性や回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/14483

 

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