取材・文/ふじのあやこ
日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。
一花さん(仮名・38歳)は28歳のときに大学時代から付き合う男性と結婚。結婚前の浮気癖は結婚してからも治まることはなかった。【~その1~はコチラ】
離婚して8か月後に、元夫は友人と再婚
一花さんは結婚後の浮気を一度は許した。許すことと引き換えにした条件は、その女性が仕事をやめること。浮気相手を排除したら安心できるはずが、許せない気持ちよりも夫を気持ち悪いと思うことが止められなかったという。
「夫が夢中になっていた浮気相手よりも自分を選んでくれた。直後はそのことに安心したのが本音です。相手の女を排除したことで安心できる、ちゃんとやり直せると思っていました。
でも、夫に触れられそうになる度に汚い手で触るなよ! と拒絶してしまうようになってしまいました。私とあの女が被っていた時期も平気な顔をしていたんだって思うと、嘘をつくことを何も思わない人なんだなって考えたり。そんな私の気持ちが夫にも伝わり、会話もどんどん減っていって、夫婦からただの同居人に変わってしまい……。離婚することになりました」
話し合いによる離婚だったが、浮気も原因になったとして財産分与は少し上乗せしてもらうことに。離婚を結婚式や二次会に来てくれた友人たちに報告を済ませ、そのときに一花さんを心配してくれていた女友達と、夫は8か月後に再婚した。
「離婚する前のほうがしんどかったので、離婚後は元夫のことはほぼ思い出すこともなく、スッキリしていたんです。
再婚の報告は友人に呼び出されて、その場に元夫がいて『隠さずにちゃんと報告したいから』と目の前で受けました。何度も『付き合ったのは離婚してから』と言われましたが、信じられませんよね。でも、証拠がない。あのときは声が震えてしまうことを隠すことだけに神経を集中させていて、他に色々言い訳をされていましたが覚えていません」
【SNSから自分を守るために、再婚した。次ページに続きます】