副業により儲けを得ることができれば喜ばしいことですが、儲ければその分税金を納税する必要があります。納税は国民の義務です。節税対策を行い、可能な限り納税額を抑えたい方が多くいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、日本クレアス税理士法人(https://j-creas.com)の税理士 中川義敬が、長年にわたる税務申告のサポートを通じて得た幅広い知識や経験に基づき、副業でできる税金対策をご紹介したいと思います。

目次
副業でできる税金対策にはどんなものがある?
副業で経費にできるもの・できないものとは?
青色申告のメリットとは?
まとめ

副業でできる税金対策にはどんなものがある?

ここでは副業により所得が生じた場合に、ご検討いただきたい税金対策をご紹介いたします。

ふるさと納税

ふるさと納税を行うと寄付先の自治体より返礼品を貰うことができ、さらに制度を正しく理解することで税金を抑えることが可能です。ふるさと納税制度を利用すると寄付金額から、2,000円差し引いた金額を翌年の所得税・住民税から控除できるといった利点があります。

例えば、副業での所得計算の際にプライベートでの食費代や贈答品を渡すための費用は、一般的に経費計上することができません。しかし、ふるさと納税により各自治体からの返礼品を貰い受けても、そのふるさと納税額については翌年の所得税・住民税から控除することができます。前述したようにふるさと納税制度は、寄付金額から2,000円差し引いた金額を翌年の所得税・住民税から控除することができる、といった制度です。実質2,000円の自己負担で好みの返礼品を買うことができることになります。

ただし、所得金額に応じてふるさと納税には上限額があります。上限額を超えた金額については、翌年の所得税・住民税から控除することができないため注意が必要です。

法人化の検討

副業での所得が大きくなった場合、事業の法人化をご検討ください。個人で副業を行うと、その所得に対して所得税が課税されます。所得税は所得が高ければ高いほど負担税率が高くなり、最大で55%(住民税率も含む)となります。

その一方で、法人化を行うと副業での所得に対して法人税が課税されますが、法人税率は最大でも30%程度(住民税率・事業税率を含む)。所得税率に比べ、負担税率が低くなります。両者の税率差は最大で25%(所得税率55% - 法人税率30%)となり、法人化による負担税率の軽減効果は絶大です。

青色申告による特典

青色申告を行うことで、税金を抑えることができる様々な制度を利用できます。制度内容については後述いたします。

副業で経費にできるもの・できないものとは?

副業による所得を抑えるために可能な限り経費計上したいところでしょう。しかし、副業に結びつかない支出は経費として認められません。ここではどのような支出が経費として認められるのかをご説明します。

副業で経費にできるもの

(1)副業のためにかかった飲食代や交通費

副業のために使った接待交際費やタクシー代は、もちろん経費として認められます。

(2)自家用車の購入費やガソリン代

副業に自家用車を利用する場合には、自家用車の購入費を減価償却することが可能です。自家用車をプライベートでの利用と兼ねている場合には、合理的な比率により按分した金額を経費計上することになります。ガソリン代についても同様に、副業により使った分を経費計上することが可能です。

(3)自宅の家賃や光熱費、固定資産税

自宅スペースで副業を行うと、副業により使用する部分について経費計上することが可能です。しかし、家賃や光熱費、固定資産税は、副業で使用する部分とプライベート部分で使用する部分に区分する必要があります。一般的に副業で使用する部分の床面積により家賃、光熱費、固定資産税を按分し、経費計上できる金額を求めることになります。

副業で経費にできないもの

副業ではなくプライベートで使用する支出については経費計上が認められません。領収書には色がありませんので区分が難しいでしょう。万が一の税務調査に備えるために、副業での使途を領収書やレシートにメモしておくことをおすすめします。

青色申告のメリットとは?

青色申告を行うことで、税金を抑えることができる様々な制度を利用できます。副業を始める場合には、ぜひ青色申告を行っていただきたいと思います。青色申告のメリットをご説明いたします。

青色申告特別控除

複式簿記による記帳を行い、貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付することで、副業による所得から最大65万円(青色申告特別控除)を差し引くことができます。

純損失の繰越控除

副業による損失(赤字)が生じた場合は、給与所得などの他の所得と相殺します。それでも損失が残るときには、その損失を翌年以降3年間にわたって繰り越すことが可能です。仮に翌年に副業による所得が生じたとしても、前年から繰り越した損失があるため、前年の損失と相殺することができます。

家族へ支給した給与も経費として認められる(専従者給与)

所得税の計算では、生計を一にしている(同居している)ご家族に給与を支給したとしても経費として計上することができません。しかし、青色申告を行うことで、特別に生計を一にしているご家族に支給した給与についても、経費として計上することが認められます。

必要な手続き

青色申告によるメリットを享受するためには、青色申告を受けようとする年の3月15日までに青色申告承認申請書を税務署に提出する必要があります。

まとめ

副業により所得が生じると税負担も重くのしかかりますが、税法のルールを理解することで納税額を減らすことが可能です。しかし、年々税法が複雑になっており、ルールを把握することが難しくなっています。そのため税金で損をしたくない方は、税金対策に強い税理士にご相談することをお勧めします。

構成・編集/松田慶子(京都メディアライン ・https://kyotomedialine.com

●取材協力/中川 義敬(なかがわ よしたか)

日本クレアス税理士法人 執行役員 税理士
東証一部上場企業から中小企業・個人に至るまで、税務相談、税務申告対応、組織再編コンサルティング、相続・事業継承コンサルティング、経理アウトソーシング、決算早期化等、幅広い業務経験を有する。個々の状況に合わせた対応により「円滑な事業継承」、「争続にならない相続」のアドバイスをモットーとしており多くのクライアントから高い評価と信頼を得ている。

日本クレアス税理士法人(https://j-creas.com

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