家族の一員である愛犬をしつけることは、飼い主として大切な責任です。しかし、「周囲の人に吠えてしまう」「どこでも排泄してしまう」「ご飯の好き嫌いがある」といったことに対して、可愛さのあまり注意ができず、しつけの仕方に悩む方もいるのではないでしょうか?

そこで、株式会社ネイチャーリンクス(https://naturelinks.co.jp)が、犬を飼っている方と、ドッグトレーナーの両者を対象に、「ペットのしつけ」に関する調査を実施しましたので、ご紹介します。

正しいことだと信じておこなっていたしつけの仕方も、もしかしたら間違っているかもしれません。ご参考にしてください。

7割の方が犬のしつけで悩んでいる

はじめに、飼い主に「犬のしつけで悩んだことはありますか?」と質問したところ、7割以上の方が「ある」(73.0%)と回答しました。

多くの方が犬のしつけについて悩んだ経験があるようですが、一体どのようなことに悩みをお持ちなのでしょうか。「ある」と回答した方に、「しつけに関して悩んだこととは、どのようなことですか? (複数回答可)」と質問したところ、「インターホンや他人に吠えてしまう」(51.6%)と回答した方が最も多く、次いで「噛むくせがある」(25.4%)、「イタズラをする」(24.1%)と続きました。

悩みに関する具体的なエピソードを聞いてみました。

・散歩中、他の犬に吠えてしまうことがよくある(40代/女性/パート・アルバイト)
・お客様に家へ上がってもらうと、その人が座るまで吠えている(50代/女性/パート・アルバイト)
・台所に入り、ゴミ箱をあさる(50代/男性/会社員)

飼い主が普段しているしつけとは…?

犬を飼っている方は、家族が楽しく過ごせるように、また、周囲に迷惑をかけないように、しつけをしている方が多いでしょう。そこで、「普段、どのようにしつけをしていますか? (複数回答可)」と質問しました。

普段、どのようにしつけをしていますか??

「いけないことをしたときは叱る」(59.1%)と回答した方が最も多く、次いで「褒めて教える」(47.4%)、「トイレの場所を覚えさせる」(43.2%)と続きました。

では、しつけは上手くいっているのでしょうか? 「それらの方法でのしつけは上手くいっていると思いますか?」と質問したところ、「とてもそう思う」(18.2%)、「ややそう思う」(50.5%)、「あまりそう思わない」(26.6%)、「全くそう思わない」(4.7%)という結果になりました。

6割以上の方がしつけは上手くいっていると思う一方で、上手くいっていないと思う方も約3割と、決して少なくないことがわかりました。本やインターネットなどで情報を得ている方もいると思いますが、やはりそれだけでは難しいのかもしれません。

ドッグトレーナーからみると、誤ったしつけをしている飼い主は約9割

ここからは、しつけの専門家であるドッグトレーナーにうかがいました。

「誤ったしつけの仕方をしている飼い主さんは多いですか?」と質問したところ、「とても多い」(45.9%)、「やや多い」(44.7%)、「あまり多くはない」(7.4%)、「少ない(2.0%)」という結果になりました。

しつけのプロから見て、誤ったしつけの仕方をしている飼い主さんは非常に多いようです。

では、誤ったしつけの仕方とはどのようなことが挙げられるのでしょうか? 「とても多い」「やや多い」「あまり多くはない」と回答した方に聞いてみました。「やってしまいがちな誤ったしつけの仕方とはどのようなことですか?(複数回答可)」と質問したところ、「常にご褒美を与える」(43.6%)と回答した方が最も多く、次いで「吠えているときに叱る」(38.5%)、「上から見下ろして叱る」(29.9%)と続きました。

頻繁に吠えてしまうことは飼い主にとってもストレスが溜まるため、思わず叱ってしまうのかもしれませんが、これも誤ったしつけのようです。よく見かける誤ったしつけの仕方を具体的に聞いてみました。

・ご褒美が多い(30代/女性/東京都)
・できないと叱る(40代/男性/兵庫県)
・叱るときに名前を叫んだり、エサで釣ったりしている(40代/男性/千葉県)
・犬のペースで散歩をさせる(50代/男性/東京都)

ご褒美を頻繁にあげたり、散歩の際に犬のペースに合わせたりと、甘やかしている方が多い様子がうかがえます。また、叱るべきでないシチュエーションで叱っている方も多いようです。

ドッグトレーナーが教える正しいしつけとは?

では、どのようなしつけ方が良いのでしょうか? 具体的なコメントがこちらです。

・コミュニケーションを増やしながら目を見て優しく語る(20代/女性/埼玉県)
・なるべく気持ちに寄り添ってあげる(40代/女性/大阪府)
・できたときはすごく褒める(40代/男性/兵庫県)
・愛情を持って接する(50代/男性/東京都)

愛犬とのコミュニケーションを増やし、愛情を持って気持ちに寄り添ってあげることが大切だということがよくわかります。

愛犬と楽しく生活していくには、健康維持のために食事のしつけも大切です。そこで、「食事のしつけについて、気をつけるべきこととは何ですか? 」と質問したところ、「食事の時間を決める」(38.1%)と回答した方が最も多く、次いで「いつでも食べられると思わせないこと」(32.3%)、「ねだられても許可しない」(18.4%)と続きました。

「食事のしつけについて気を付けるべきことは何ですか?」

食事の時間を決め、さらに飼い主の指示なしに食べてはいけないことなどを覚えさせる、との回答が集まりました。これは食事だけでなく、さまざまな状況でも飼い主との意思疎通ができるようになる基本なのかもしれません。

***

今回の調査で飼い主の多くが、吠えてしまう、噛むくせがあるといったことに悩んでいることがわかりました。しつけをしているつもりでも、上手くいっていないと感じる飼い主さんも少なくないようです。一方で、良かれと思ってとった行動も、実は間違っていることも多いようです。

しつけのプロであるドッグトレーナーへの調査では、愛情を込めてしつけをすることが大切であることがわかりました。

家族の一員でもある愛犬といつまでも一緒に楽しく生活するために、接し方についてもう一度見直してみることが必要かもしれません。

調査概要「ペットのしつけ」に関する調査
【調査期間】2022年3月18日(金)~2022年3月19日(土)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1.犬を飼っている方523人/2.ドッグトレーナー501人
【調査対象】1.犬を飼っている方/2.ドッグトレーナー

 

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