筆者は昭和生まれなのですが、私が若い頃は多くの若者が車を持っていて、彼女をドライブに連れていくのがデートの定番のひとつでした。当時はまだカーナビもなく、本屋さんには各地のロードマップ(道路地図)が当然のように並んでおり、車を頻繁に使う人の車内には必ずこのロードマップがありました。
彼女の前で地図を見ながらモタモタするのはカッコ悪いと思っていた私は、知らない場所へ行くときには必ず下調べをし、頭のなかに経路を叩き込んだものです。 その後、カーナビが普及し始めたときは衝撃でしたが、最近はスマホでGoogleマップを使えば、徒歩だろうが、車だろうが、公共交通機関だろうが、たいていの場所に連れていってくれます。
いまや目的地までの経路を覚えようなんて気持ちは更々なく、誰と一緒だろうが、スマホ片手に「あっちだ、こっちだ」とウロウロする姿を気にする必要がないくらい、街中で日常に溶け込んだ風景になってしまいました。
今回はこのGoogleマップの航空写真機能についてご紹介します。
目次
Googleマップとは?
Googleマップで航空写真を見る方法
Googleマップの航空写真を3D化する
Googleマップの航空写真はいつ更新される?
Googleマップの航空写真の撮影日の確認方法
最後に
Googleマップとは?
もちろんご存知の方も多いと思いますが、 GoogleマップはGoogleが提供するWEB上(インターネット上と考えてもよい)の地図情報サービスです。ほぼ全世界の土地の地図データと航空写真が取り込まれていて、地図上の該当箇所の地図情報を閲覧することができます。
平面地図・航空写真・地形図などの表示方法が選択可能で、住所や施設名、郵便番号などからの検索もでき、主要都市や有名な観光地などでは、自分自身が歩いているように風景を見ることのできるストリートビュー機能を備えています。
Googleマップで航空写真を見る方法
パソコンの場合
Googleマップにアクセスすると、画面下部に一部だけ「航空写真」の枠があります。 こちらをクリックすれば、一瞬で航空写真モードに移行します。 マウスをスクロールすれば拡大/縮小が可能です。
執筆時点のバージョンでは、「レイヤ」と表示されています。ここにマウスを合わせると更に「地形」「交通状況」「路線図」「自転車(縮尺による)」「詳細」なども選べます。
スマホの場合
Googleマップアプリを開き、右やや上にある菱形が二枚重なったアイコンをクリックすると、地図の種類を選ぶメニューが開きます。そのなかの「航空写真」をクリックすれば航空写真モードに移動します。
スマホの場合はピンチ操作(二本の指の間隔を広げたり狭めたりすること)をすれば拡大/縮小が可能です。
PCもスマホも、最大拡大しても、かなり鮮明な航空写真を確認できます。
Googleマップの航空写真を3D化する
航空写真の面白い機能に3Dビューがあります。疑似的に3D化する技術ですが、建物や山などの高さが再現されるため、千代田区上空から富士山を眺めるなんてこともできます。
パソコンの場合
航空写真モードで右側やや下のメニューの中にある3Dアイコンをクリックして、Ctrl(コントロール)ボタンを押しながらマウスをドラッグしてください。
スマホの場合
先ほどの菱形のアイコンをクリックして現れるメニューから航空写真を選びます。航空写真画面上で指二本をスライド(上下などに動かすこと)で3D化します。スマホの場合、縮尺が大きい(広範囲を表示している状態)と、あまり3Dの角度が深く取れないようです。
Googleマップの航空写真はいつ更新される?
Googleマップの更新頻度について、Googleは情報を公表していません。以前は2年ごと程度ではないか? と言われていた時期もありますが、公式に発表されているわけではありません。最近は航空写真と共に記載されていた撮影日より、半年から1年と考えられています。
Googleマップの航空写真の撮影日の確認方法
パソコンの場合、画面の下に更新年が表示されています。スマホでは表示されないようです。航空写真の提供元はPC版のGoogle マップで表示されます。画面右下に「画像 ©2021 TerraMetrics」のように航空写真の提供元が表示されています。ズームイン/アウトによって航空写真を変更すると提供者も異なってきます。
図のように現状では撮影年は表示されていますが、月日は表示されていません。もしどうしても知りたい場合は写真の提供元に問い合わせることになるのでしょうが、解答してくれる保障はありません。
Googleマップの姉妹アプリにGoogleアースがあります。こちらは航空写真ではなく、衛星写真で地球の至る所(一部非表示あり)を表示してくれるアプリですが、こちらは日付まで表示しており、執筆時点(2022年2月)で東京都千代田区のデータ更新は2年ほど前でした。しかしすこし田舎になると2019年〇月〇日以降などと、3年以上前のデータもありました。
最後に
Googleマップはさまざまなサイトで流用できるように、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)という情報が公開されており、プログラミングのできる方なら自分のWEBページにGoogleマップを組み込むなんてこともできます。
以前は国土地理院が一般に公開している古い(1940年代以降)日本の航空写真をGoogleマップに重ね合わせたサービスを提供しているサイトがありましたが、数年前からGoogleがAPIのセキュリティーレベルを上げたためか、現在は運用が止まっているようです。Googleのサービスではありませんが、この国土地理院の航空写真もとても興味深いので、興味のある方は是非一度ご覧ください。
●執筆/田尻 良(たじり りょう)
1983年、アルバイト先のために独学でレジ清算プログラムを作成。まだ白のマスクしか無い2006年にプリント柄のマスクカバーを発表。任天堂DS用ソフト「介護ナビDS」やインフルエンザ検定試験などを企画。依頼された人事管理システムを作るため、50歳から新たにコンピュータ言語を習得し構築。誰にでもわかりやすく教える能力が評価され、コンピュータ専門学校と短大にてプログラミングや情報システム論などを教えている。ノーネクタイ用アクセサリ「プラケッティ」を企画中。
株式会社ケッツ(https://kets.co.jp)
●構成/京都メディアライン・https://kyotomedialine.com