専業主婦になれなんて、甲斐性のある男性だと思った
旦那さまとは七菜さんが31歳のときに都内で開催されたお見合いパーティーで知り合います。年齢差は7歳あり、最初は引っ張って行ってくれるところに惹かれたとのこと。1年ほどの交際期間を経て、結婚に至ります。
「そのパーティーでは、誰ともマッチングしなかったのですが、帰りにビルの出口を出たところで声をかけられて、そこで連絡先を交換して。そのときは2年交際して結婚を意識していた人がいたんですが、『まだ結婚する気はない』と言われて別れたばっかりだったんです。ちょっと失意のどん底にいたこともあり、とりあえず選り好みせずに受けてみようと思って、待ち伏せされていたことは少し怖かったのですがOKしました。
夫は付き合って2か月ほどで結婚の意志を示してくれました。ちょっと面倒なところもあったけれど、その真面目さは結婚向きだと思ったので」
付き合っている間から口酸っぱく言われていたのが、「妻には専業主婦になってほしい」ということ。
「私は卒業してからずっと同じ企業の事務職をしていて、人間関係が良かったので辞めたくありませんでした。でも、結婚を断ってまで仕事を続ける気持ちは持てなかった。収入が安定していて専業主婦をさせてくれる旦那さまなんて素敵なこと! と自分を言い聞かせていました」
旦那さまの面倒なポイントは他にもあったものの、七菜さんは目をつむります。
【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。