この際、妻の浮気疑惑をスッキリさせたい
「調査の動画を見て思いましたが、おそらく妻には男がいる。追加で調べてください」とのことで、その1週間後、追加調査に入りました。
1日目は空振り。妻は別宅として借りているマンションで教室をおこなっただけで終了。
2日目は、土曜日に行ったのです。依頼者・雄二さんの読みでは、妻は平日に動いているということでしたが、妻の53歳という年齢を考えると、相手は現役世代であることが考えられる。となると、土曜日がいいと確信して、調査を開始。
朝、10時にいつものようなスマートカジュアルで出てきた妻は、駅とは反対側の幹線道路方向に走り出します。私たちはクルマ移動を確信していたので、探偵カーで追尾。
そして、コンビニに行くと、国産のコンパクトカーに乗ります。運転席には、40代のスッキリした風貌の男性が乗っている。2人は横浜方面に走り、中華街と赤レンガ倉庫でお決まりのデート。手をつないだり、キスをしたり、とても親密。しかも、美男美女なのでサマになっているのです。
それから、横浜の郊外方面に移動して、リゾート感があると人気のラブホテルに入っていきます。2人はラブラブで、熟年婚した新婚夫婦のようです。
ホテルから出ると、都内に戻り、商業施設で時間を潰している様子。18時にエントランスに行くと、20代のカップルが「母さん」とやってきます。息子とその彼女のようです。4人は親子のように会話をしています。
どうやら男性は、息子の高校時代の担任の先生。妻と先生は長く交際しているようで、「子育てのいいとこどりをして、勝手に家族を理想化している夫・雄二さん」へのやりきれない思いを共有している様子でした。
食事が終わると男性が会計をして、4人は男性のクルマへ。彼女を駅前で降ろし、妻と息子を自宅へと送り届けます。息子は「先生!楽しかったよ!ばいば~い」と手を振っています。会話の流れからして、妻は離婚のチャンスを狙っていることがわかりました。
報告書を見せると、「僕が邪魔者ってことじゃないですか」と気の毒なくらいに落胆していました。それまで理想だと思っていた家族が、実は自分の理想を押し付けていたにすぎないと調査でわかった。肉体関係の有無よりも、自分が信じていたことが、事実とは違うことに対する抵抗感に向き合うと、人は大きなショックを受けます。
依頼者・雄二さんは、「見て見ぬふりをします」という道を選びましたが、このような調査依頼は増えています。
雄二さんの場合は、妻に男性がいましたが、出ないことも多いのです。コロナ禍や定年後に「妻の様子がおかしい」と気付いて調査をしたら、単に夫を避けていただけという結果になることがあり、夫は自分を否定されたような気持になる。そうならないためにも、妻とのコミュニケーションを見直すなどして、よりよい夫婦関係を維持するために歩み寄ることが大切なようにも感じています。
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/