検索エンジンとして多くの人に利用されている、Google。もはや日常生活の一部として、「Googleの検索エンジンを利用する」ことが含まれている方も多いのではないでしょうか。
実は、Googleには検索エンジンとしての機能以外にも、オンラインで利用できる表計算ソフト「Googleスプレッドシート」やスマートフォン(以下、スマホ)などで撮影した写真や動画を保存しておけるオンラインストレージ「Googleドライブ」といった、ビジネスでも活用できる機能が様々あります。
ただ、プライベートでもビジネスでも利用したいとなると、気になるのが“セキュリティ”。SNSやショッピングサイトのアカウント情報や、ビジネスで使っている資料が漏洩するのは、絶対に防ぎたいですよね。
Googleアカウントでは、ハッキングなどでパスワードが引き抜かれても、簡単にパスワードが判明しないよう暗号化して保存するといった対策がなされています。しかし、Googleアカウントへログインするメールアドレスとパスワードが漏洩してしまうとどうしようもありません…。
そんなときにオススメなのが、Googleの「二段階認証」。Googleの「二段階認証」がどのようなものなのか、メリットや設定方法についてご紹介をしていきます。
目次
Googleの「二段階認証」とは?
「二段階認証」のメリット
Googleではどんな「二段階認証」の方法がある?
まとめ
Googleの「二段階認証」とは?
Googleの「二段階認証」は、Googleアカウントへの不正ログインを予防するために有効な手段のひとつです。具体的にどのような手段なのか、確認をしましょう。
「二段階認証」について
そもそもインターネット世界における「認証」とは、会員制のWebサイトやWebサービスで個人を識別する仕組みのことを指します。最も普及している認証方法を挙げるとするなら、ログイン時に求められるユーザーIDとパスワードの組み合わせです。
多くのWebサイト・Webサービスでは一度正しいユーザーIDとパスワードの組み合わせを入力すると利用できるようになります。この認証を2度行う必要があるのが、「二段階認証」。つまり、メールアドレスとパスワードを入力すれば誰でもログインできたGooleアカウントが、「本人しか知らない・利用できない情報」を利用しないとログインできないようになります。
設定していないのに「二段階認証」になっている?
AndroidでGoogleアカウントを連携している方の中には、「パソコンでGoogleアカウントにログインしようとしたら、なぜかスマホにGoogleから通知が来た」「メールアドレスや電話番号を追加するよう勧められた」といった方もいるのではないでしょうか。実は、2021年5月Googleは自動的に「二段階認証」を有効化する方針を発表しました。
そのため、元々再設定用のメールアドレスや電話番号を設定していたユーザーによっては、知らない間に「二段階認証」が必要となっている場合もあります。
「二段階認証」のメリット
サライ世代の方の中には、パスワードを変更すると覚えられないから、とひとつのパスワードを多くのWebサービスで使いまわしている方もいるのではないでしょうか。また、使いまわしはしていなくても、メモ帳などに書き留めておいて、毎度メモ帳を見ながらログインしているという方もいるかもしれません。
これらの方法は確かにパスワードを忘れてしまうという問題を解決できますが、その代わりにアカウントの安全性が大きく下がってしまいます。しかし、「二段階認証」を設定すると、メールアドレス・パスワードでのログインが突破されても、次の認証で不正ログインをブロックできるため、セキュリティを強化することが可能です(もちろん、このようなパスワードの運用を避けるとさらに安全性が向上します)。
「ユーザー自身の手でセキュリティをより強固なものにできる」、これが「二段階認証」を利用することで誰もが手にすることのできる大きなメリットです。
Googleではどんな「二段階認証」の方法がある?
Googleの「二段階認証」では、3つの認証方法から好きな認証方法を選ぶことができます。それぞれどのような認証方法なのか確認し、自分に合った「二段階認証」を見つけてくださいね。
テキストメッセージ、音声通話
Googleの「二段階認証」の中でも最もポピュラーな認証方法が、「テキストメッセージ(SMS)」「音声通話」。これは、電話番号をGoogleに登録することで利用できるようになる認証方法です。
この方法では、「二段階認証」が無効な場合と同様にメールアドレス・パスワードを入力した後、確認コードの入力待ち画面に進みます。
この際、登録した電話番号にテキストメッセージか着信のいずれかがあります。そこでログインするための確認コードが判明するため、その確認コードを入力することでGoogleのログインが可能です。
Google認証システム
「Google認証システム」は、Googleが提供するスマホの認証用アプリを利用する方法です。「Google認証システム」を利用する場合、メールアドレス・パスワードでのログインをすると、「テキストメッセージ、音声通話」の際と同じ画面が出てきます。
ここで「別の方法を試す」を押し、下記の「Google認証システム アプリから確認コードを取得する」を選ぶと表示されるのが「Google認証システム」のログイン画面です。
スマホ側で「Google認証システム」を開くと、下記のようにアプリに登録しているGoogleアカウントのメールアドレスと、3桁+3桁の数字が表示されます。この数字を上記の「コードを入力」部分に入力することで、ログインすることが可能です。
セキュリティキー
こちらは、Googleの「Titanセキュリティキー」という物理的なセキュリティキーを利用した認証方法。USBタイプのものと、Bluetoothタイプの2種類があります。この方法では、ログインしたい端末にセキュリティキーを接続し、画面の指示に従ってキーのセンサー部分にタッチするだけでログインが可能です。
特にUSBタイプでは「スマホの充電が切れててログインできない」「メールサーバーの障害でいつまで経ってもメールが届かない」といった自体を防げるだけでなく、コード等を入力する必要もなくなります。「二段階認証は使いたいけど、入力の手間を増やしたくない」という方にオススメの認証方法です。
まとめ
今回は、Gooleの「二段階認証」の概要やメリット、認証の種類についてご紹介しました。「二段階認証」は、ユーザーレベルでセキュリティを向上できる非常に優秀な機能のひとつです。
インターネットで個人情報を利用することが多くなった現代では、自分自身でアカウントを守ることが重要になっています。安全にインターネットを利用するためにも、Googleの「二段階認証」を有効にしておくことがオススメです。
●構成・執筆/西田 絢(にしだ あや/京都メディアライン・http://kyotomedialine.com)
国家試験「情報処理技術者試験」の区分にある「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」を保持。通販ECパッケージの開発・導入・保守サポートを行う企業にて技術面での保守サポートを行っている。