2021年の夏は、昨年より猛暑かつ暑い期間が長くなると予測されており、エアコン稼働が増えることが予想されます。パナソニック株式会社が、コロナ禍での昨夏の光熱費実態を調査しました。真夏におけるエアコンの「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」の光熱費の違いについて、独自の実験結果をもとに検証しています。
■4割以上がコロナ禍で光熱費増を実感し、7割以上がエアコンの使用増
昨年はコロナ禍の影響によって、例年よりも光熱費が増えたという方も多くいるのではないでしょうか。パナソニックの独自データによると、昨夏のエアコンの24時間連続稼働運転回数は123%増加し、平均稼働時間も前年比1.2時間増加していることが判明しました。
光熱費が増えた原因については、7割(76.1%)以上が「平日、週末ともに出かけることが減ったため」、半数以上(54.1%)が「自炊をすることが増えたため」と回答しています。
おうち時間の増加により、家電の使用頻度の増加も見られました。コロナ禍で使用が増えた家電については、7割以上(72.5%)が「エアコン」と回答。次いで、「テレビ」(61.7%)、「調理家電」(47.7%)の使用が増えています。
■夏本番前に必見!!「つけっぱなし運転」派vs「こまめに消す運転」派どっちがお得?
これから夏本番を迎える中で、少しでも自宅の環境を快適にしつつ、消費電力・電気代を抑えるため、エアコンの節約術をパナソニック エアーマイスターの福田 風子さんに解説していただきました。
エアコンは、こまめにオフにするより「つけっぱなし運転」の方がおトクになることがあるとも言われています。これは、室内の温度が高いときにエアコンの運転をオンにすると、お部屋を急速に冷やすために多くのパワーが必要になるため。いったん室内を適温にすればつけっぱなしでも少ない消費電力でキープできますが、外出の度に運転をオフにしていては室温が外気温からの熱を受けて高温になるため、帰宅してオンするたびに「強運転」となってしまい、消費電力が増えてしまいます。
※パナソニック調べ。室内温度26℃、冷房温度設定26℃でのシミュレーション結果
パナソニック独自のアルゴリズムを用いて、同じ外出時間でも外気温条件によって、帰宅時の運転の消費電力が異なることに着目したシミュレーションを行いました。その結果、冷房使用時において、住宅の断熱性、室内熱負荷などの環境によるものの、外気温が35℃以上の“猛暑日”のような場合は、室温が上昇しやすいため、「つけっぱなし」運転がお得ですが、30℃程度までであれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながることが分かりました。
※今回のシュミレーション結果は断熱性の高い住宅を想定。
実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境等の使用条件によって異なります。
■エアコンのフィルター掃除で年間約1万円以上※の節約に!
エアコンの汚れは、能力の低下、消費電力の増加、本体の寿命を縮めることにつながります。実際にエアコンフィルターを1年間掃除しないとフィルターの目詰まりで、年間で約25%も電気料金が無駄になってしまうという実験結果もあります。パナソニックの実験結果では、フィルター掃除をすることで年間約1万円以上電気代を節約できることがわかりました。
※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験
■冷房運転時に最適な風向きと風量を知れば年間約1,200円以上※も節約!
エアコンの風も上手に利用し、冷房効率を上げて節電に繋げましょう。まずは風向き。冷たい空気は低い場所にたまるため、一般的に冷房時は上向きで風を送ると広範囲を冷やせると言われています。扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもオススメです。
次に風量。冷房の温度を1度上げるだけで、約10%の節電になるともいわれますが、冷やすために使う電力よりも風量を上げるほうが使用量は少なくて済むので、設定温度を下げるよりも風量を上げた方が節電になります。冷房を1度上げ、風量を上げることで、年間約1200円以上※節約することができます。
※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験
■他にもある!冷房運転時に実践したい節約術
エアコンを使う際の具体的な節約術を下記にご紹介いたします。
1.部屋の中に直射日光が入らないようにする
窓から入ってくる日光は意外にあなどれません。カーテンやブラインドを使うのはもちろん、窓の外にすだれや緑のカーテンなどを設置するのも有効。カーテンの場合は窓との間に空気の層ができるので、断熱効果もあります。
2.エアコンの室外機の周りに物を置いたり、囲ったりしない
室外機の周辺に物を置いたり、熱の吹き出し口をふさぐような形で囲ってしまうと、エアコンの冷房効率が大きく低下する場合があります。物を置かず、周りを整理整頓するだけでも節電効果やエアコンの効きが高まるので、こまめにチェックしましょう。
3.古いエアコンなら買い替えたほうが安くつくことも
エアコンの進化は日進月歩。節電性能も飛躍的に向上しているため、10年以上前のエアコンを使っている場合は、買い替えることで消費電力を大きく抑えられる可能性が高まります。また、快適性は間違いなく向上するでしょう。
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エアコンをお得に使用する方法をご紹介しました。皆さんは、これらの方法をすでに実践されていますか? もし手をつけていないのであれば、記事を参考に試行してみてください。7割の方が実感する電気代増のエアコン代を、安くできるかもしれませんよ。