町営の銭湯でいちゃいちゃする娘

ダンスが終わると、バーナーを使って、娘さんは手際よく料理をする。クーラーボックスから肉を出し、野菜と一緒に炒めていく。鴨料理やシチューなどおいしそうな料理を作って、みんなで食べています。

食後のコーヒータイムは、男性が携帯型のミルで豆から挽いたドリップの本格的なコーヒーを味わっている。

その後、インフィニティチェアに身を横たえつつ、ブランデーとチーズ、ドライフルーツを楽しんでいる。そして4人で大きなテントに入り、早々に就寝。

私たちはクルマの中で非常食を食べながら尾行を続けました。満天の星空が美しく、都会での生活を忘れてしまいそうなほど。

どうも、娘さん一行は、ここに連泊している。調べると近くにはスーパーもあり、町営の温泉もあるのです。

翌朝、娘さんと男性は、小型のクルマで町営の銭湯へ。コロナの影響もあり、人も少ないので探偵が入ると目立ってしまう。そこで浴槽側の声が聞こえるところで待機していると、娘さんと男性の声が聞こえてきました。

娘さんは人がいないことをいいことに、男湯に入っているようです。二人の会話は恋人同士特有のもので、娘さんは家を出たいのだけれど、この男性と暮らすことには二の足を踏んでいる様子でした。

それはやはり、経済的なこと。「あと4日の月光アファメーションが終わったら、とりあえず家に帰る」と言っていました。

ひとまず、居場所がわかったので、依頼者・正親さんに報告すると、無事であることを喜んでくれると思ったら、「家ではまったく料理なんてしないのに、なんだ!?」とおっしゃっていました。

すぐにでも娘さんを迎えに行きたいと言っていたのですが、奥様が「山奥ですし、あの子も楽しんでいるようなので、海外旅行をしていると思って待ちましょうよ」とおっしゃって、帰宅を待つことにしたそうです。

「家出ではなくて安心したけれど、これはなんだ?」と腑に落ちない様子。私たちはカルト教団に家族が入信してしまった調査も行ったことがあり、そのことをお話しすると、「まあそれではなくてよかったけれど、許せない。あいつがウチから出て生活できるわけがないんだ」と何度もおっしゃっていました。

家出調査は、思春期の人も多いのですが、中年以降の方も増えています。特に家にこもりがちなコロナ禍において、調査の依頼は増えています。日ごろから相手の意見を聞いたり、コミュニケーションを取ったりすることが大切なようです。

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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