泣きながら「家族が出て行った」と語った
信永さんが何を聞いても答えないので、近くに住む長女を呼んだ。
「すると息子は泣きながら“家族が出て行った”と。息子の家族は、嫁、連れ子の女の子(18歳)、娘(8歳)という4人家族。今、全員家を出て行ってしまって、息子一人が残されてしまったのだという。置き手紙には“メンタル的なDVとモラハラが耐えられない”とあったのです」
聞けば、息子の家庭は、妻と連れ子の娘の結びつきが強く、そこに一番下の娘が洗脳状態になっているという。さらに息子は日頃から「汚い」「うざい」「ダサい」「消えろ」などと言われていた。
「そんなことをされても、マサ(息子)は、耐えていた。あいつは忍耐と自制の男なのです。息子が黙っていると、連れ子と嫁は図に乗って、やりたい放題。この嫁は、芸能界にいたこともあり、見てくれがいい。そこに息子はころっとだまされた。元夫は俳優崩れで、行方不明。美貌の両親の血を受けて、連れ子は私から見ても美しい。でもそれは見た目だけ。中身の卑しさはすぐに感じました。あの小賢い娘が何をするかわかったものではない」
連れ子は大学生だが、芸能界に片足を入れている。
「レベルが低い大学に行き、ダンスサークルに入りながら、青春とやらを謳歌していますよ。金に汚くて、どれだけ“パパ活”とやらで、警察に補導されたことか。そのたびに息子が尻をぬぐい、さらに大学の金も出してやっているのに、ふざけるな!」
血がつながった孫娘のことを、信永さんも愛している。
「息子も、離婚はいい、それなりの金を払ってもいい、死ぬほどつらいのは、下の娘に会えないことだ、と言ったそうです。しかも今小学校3年生だから、受験の準備もしなくてはいけない。そんなことを考えるうちに、息子は絶望的な気持ちになり、死を意識したそうです。今は会社に通っていますが、オフィス内に入れず、会議室通勤をしているとのこと。山村さん、3人の居場所を探して、別れるにせよ、別れないにせよ、私たちに有利な証拠を取ってきてください。お金はいくらかかっても構いません」
【嫁、連れ子(18歳)、実の孫娘(8歳)の3人は近くにいた……~その2~に続きます】
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/