幼稚園から大学卒業までの子供一人当たりの教育費は、全て国公立で約900万円、全て私立だと約2,300万円かかるとも言われています。子供を持つ親にとって進路をどのように想定し、どの程度の教育費の準備を行っていけば良いのか、悩むところですね。

そこで、株式会社エイチームフィナジー(https://finergy.a-tm.co.jp/)が、20代から40代の未就学の子供を持つ男女を対象に、「教育費」についての意識調査を実施したのでご紹介します。教育に必要なお金について、ご参考にしてください。

■教育費の準備はいつから、どのようにして、どの程度を想定?

子供が何歳の時から教育費の準備を行っているか聞いたところ、準備をしている人は「0歳」が最多の28%、次いで「1歳」が13.6%の結果となりました。一方、教育費の準備をまだ行っていないという回答も17.9%でした。

回答者の世帯年収別に見てみると、世帯年収が1,000万円以上の家庭では教育費の準備の開始を妊娠中から行っている人が15%程度、2歳までには開始している人が55%と、他の世帯年収と比較し、早くから教育費の準備を開始している傾向が見受けられました。

また、教育費の準備を行っていない、もしくは行わないと回答した人に理由を聞いたところ「金銭的余裕がないため」が最多の回答となりました。

次は、教育費の準備を行っていると回答した方に、子供一人当たりの教育費準備総額を聞きました。「200万円以上400万円未満」の回答が最多の29.7%でした。次いで、「400万円以上600万円未満」の回答が22%でした。

回答者の世帯年収別に見てみると、現在の世帯年収が900万円以上の世帯では、教育費準備として子供一人当たりの総額が「1,000万円以上」との回答が3割を超えており、他の世帯年収の層に比べて準備金額を高く想定している人が多いことがわかりました。対して、世帯年収200万円未満の世帯の4割程度が「200万円未満」と回答しています。

続いて、教育費の準備を行っていると回答した人に、教育費の目安として想定している進学進路を聞いています。小学校、中学校では大差で「国公立」と回答した人が多く、高校でも39ポイント差で「国公立」を想定しているとの回答でした。また、高校までと比較すると差は縮まったものの、大学でも「国公立」の回答が「私立」より16.7ポイント多くなっています。

一方で、高等専門学校や専門学校、短期大学は「想定していない」、大学院についても「想定していない」との回答が70%を超えています。

この結果より、子供の進学進路については、小学校、中学校、高校、大学までを国公立を目安として教育費の準備をしている人が多いことが見てとれます。

■学資保険と奨学金

教育費の準備を行っていると回答した人に、準備として行っているものを聞いたところ「学資保険」が最多で61.9%でした。次いで「定期預金」が41.5%、3位が「学資保険以外の生命保険」が26.0%でした。「NISA」や「NISA以外の金融投資」との回答もありますが、多くの人が貯蓄性の高い保険や貯蓄で教育費の準備を行っているようです。

次の質問は、ご自身の高等教育(大学、短期大学、高等専門学校)にて奨学金の利用経験をうかがいました。何らかの奨学金の利用経験者は、合計で38.2%でした。

子供に奨学金を利用させたいか聞いたところ、給付型奨学金は「積極的に利用してもよい」「必要に応じて利用してもいい」の回答が多くみられる一方、返済型奨学金では「できるだけ利用させたくない」「絶対に利用させたくない」の回答が給付型奨学金と比較し多く、やや消極的な傾向が見られました。(「どちらでもない」の回答を除く)ご自身の奨学金受給経験がある人の方が、子供の奨学金利用を肯定する傾向があるようです。

■専門家からのワンポイントアドバイス

子供の教育資金について、AFP資格を有する藤田匡紀氏にアドバイスを伺いましたので、ご紹介します。

子供の教育資金は「人生の3大支出」とも言われる程、高額な費用となります。教育資金はできるだけ早めに準備を始めることで、必要時期までの月々の負担額を減らすことが可能なため、子供が小さいうちから学資保険の検討や、貯蓄型保険を検討されるのもおすすめです。銀行に預ける貯金などと違って、生命保険を利用して備える大きなメリットは、親に万が一のことがあった際に備えることができる点です。一方デメリットとして途中解約をする場合に元本割れするなどのリスクもあるため注意が必要です。

子供が中学校を卒業するまで支給される児童手当を教育資金の一部として月々の保険料に充てる方も多く、毎月の収入と支出とのバランスを考えて、子供の教育資金に備えましょう。

日本では学費の負担を軽減するための奨学金制度も多数用意されていますが、返済型奨学金となると子供が社会へと巣立った後の負担も大きくなります。幼稚園から大学まで、公立か私立に通うかによっても、準備すべき教育資金は大きく異なります。どのような進路に進む可能性が高いか、もしくはどこまでの備えを考慮するのかをご家庭内で話し合うことをおすすめします。

専門家プロフィール:藤田 匡紀
新卒で保険会社に入社し、販売企画・代理店営業など多様な業務に13年間取り組んだのち、別会社の運営に参画。AFP資格を所有し、金融機関における顧客向け相続セミナー・研修会の実績も多数あり。

***

2020年4月より高等教育の修学支援新制度が開始され、意欲ある子供の進学を支援する奨学金制度が拡充されました。また、行政から支給される児童手当を上手に使う方法や、国公立を目指す手段もあります。保険や貯蓄、投資の選択肢も視野にいれて資金を備える一方、健やかにお子さんの成長を見守っていきたいですね。

■調査概要
調査方法 インターネットによる調査
調査対象 全国にお住まいの20代から40代の未就学の子供を持つ男女
調査期間 2021年3月12日~2021年3月13日
調査エリア 全国
サンプル数 425名
回答者の世帯年収 100万円未満3.3%、100-200万円未満2.6%
200-300万円未満4.7%、300-400万円未満10.4%
400-500万円未満15.1%、500-600万円未満16.0%、
600-700万円未満10.1%、700-800万円未満10.1%、
800-900万円未満8.7%、900-1000万円未満5.9%、
1000万円以上13.1%

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