デブいじりにお菓子外し。さらには温泉旅行の強要も
薫さん自身もダイエットを意識するものの、思うように体重は減らず、ストレスから食べてしまうこともあったそうです。ストレスの要因は慣れない育児だけでなく、義家族からの容赦ない体型いじりと仲間外れだったとか。
「義家族と一緒にいるときにダイエットの話題が出る度に、私は『ご飯が美味しくて~』など笑顔で話題に乗っていたというか……。それでこの子には何を言っても平気、動じないと思われたのか、言葉はどんどんエスカレート。もうデブとか平気で言われています。
それに、義姉が結婚して近くに住んでいて、たまに私が義実家に行っているときに一緒になることがあるんですが、義姉は2人の子どもを持つ母親ながらスレンダーな体型で。よく甘いものを差し入れているんですが、私には『ダイエットのために』と笑いながら私を仲間外れにするんです。それに対して義母も夫も笑っているだけ。本当に最悪な空間です」
そんな義家族との交流を、いまだに持ち続ける必要がないと思いますが、それにはある理由があると言います。
「実は週に2~3日のペースで仕事に復帰していて、その間に義実家に子どもを預かってもらっているのです。だから疎遠になんてできるわけもなく。でも、これは働きに出たいと言ったときに、夫から提案されたものでした。義母もぜひと言ってくれていると。私の仕事は接客なので土日のどちらかに出勤しないといけなくて、休日の日は自分の母親にお願いしています。母は知り合いのお店を手伝っていたりと多忙で何日も頼めなくて。義母は快く受けてくれましたが、そのときも『働けば痩せるでしょう』という余計な一言がセットでしたね……」
そこから数年を経てコロナ前までは、たまに自宅で知り合いの方にネイルをしている状態になっていたとのこと。しかし、子どもが義姉の子どもと仲良しで、義実家との関係はそのまま。3年前に義父が定年になってからは最悪な家族行事が行われていたと振り返ります。
「義父が定年になってから、年に一度家族旅行に行くことに決まったんです。まぁ年に一度だったら仕方ないと思っていたんですが、義両親は温泉を希望していて。義母や義姉と裸の付き合いってしんどすぎませんか。こんなに体型をいじられている中で、裸をジロジロと見られることが目に見えていますから。コロナもあってまだ一度しか実現していないんですが、そのときは生理と嘘をついてなんとか部屋のお風呂で乗り切りました。コロナが終息したらどうなってしまうのか、今は考えたくもありませんね」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。