緊急事態宣言の発令によって「売り上げがゼロ」となった店舗は24.6%も!

世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス。
海外ではロックダウンや医療崩壊といった事態を引き起こしており、日本でも緊急事態宣言の発令による休業要請、外出自粛要請、“コロナショック”と呼ばれる経済不況など、その影響は計り知れないものとなっています。

緊急事態宣言は全国で解除されましたが、現在も新規感染者数は増加しており、まだまだ予断を許さない状況に戦々恐々としている方も多いと思います。
この新型コロナウイルスの感染拡大は、「ナイトクラブ」や「高級飲食店」にも大きな打撃を与えています。
ナイトクラブや飲食店の経営者は、この難局をどのように乗り越えようとしているのでしょうか。

そこで今回、『LiquorPro(リカープロ)』(https://www.liquor-project.com/)を運営する株式会社リカープロジェクトが実施した、高級クラブ・ナイトクラブのママ・経営者と高級飲食店経営者を対象に、「新型コロナウイルスによる営業自粛中のクラブ経営」に関する調査をご紹介します。

休業を強いられて売り上げが大幅に落ち込んだクラブ多数!

まずは調査を行った時点(2020年5月28日~5月29日)での店舗の営業状況から伺いました。

「新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受け、現状の店舗経営について教えてください」と質問したところ、 『休業要請によって休業を強いられている(49.1%)』という回答が最も多く、次いで『営業自粛要請によって休業中(38.5%)』『営業時間や営業日を減らして営業中(10.2%)』『通常通り営業中(2.2%)』と続きました。

政府や自治体から休業要請が出たこともあって休業せざるを得ない状況となりましたが、休業要請は出ていなくても営業を自粛していた店舗も多いようです。

売り上げにはどれほどの影響が出ているのでしょうか。

「緊急事態宣言発令前と比較して売り上げはどの程度になりましたか?」と質問したところ、 『10%以上30%未満(27.9%)』という回答が最も多く、次いで『0%(売り上げゼロ)(24.6%)』『1%以上10%未満(18.0%)』『30%以上50%未満(15.9%)』『50%以上70%未満(7.3%)』『70%以上100%未満(5.3%)』『100%(変わらない)(0.9%)』『100%超(売り上げが伸びた)(0.1%)』と続きました。

多くの店舗で売り上げが大幅に落ち込んだことが分かりました。
売り上げがゼロとなってしまった店舗も予想以上に多い印象を受けます。
非常に大変な状況の中、ご回答いただいた方には感謝の気持ちでいっぱいになります。

売り上げ回復のためにどのような工夫や努力をしている?

クラブ・飲食店の売り上げ減少による危機的状況が見えてきましたが、この難局をどのような“工夫”や“努力”で乗り切っているのでしょうか。

「売り上げの減少によって始めた“工夫”や“努力”について教えてください(複数回答可)」と質問したところ、 『助成金や補助金の申請(58.9%)』という回答が最も多く、次いで『セーフティーネット保証5号の申請(36.3%)』『お客さまへのこまめな連絡(33.0%)』『キャストへのお見舞金の支給(31.0%)』『特に何もしていない(6.1%)』と続きました。

国や自治体から受けられる保証・支援の手を借りたという方が多いようです。
そんな中でも、既存のお客さまへのフォローや給与が減少したキャストへのフォローに努めていた姿勢も伺えます。

『特に何もしていない』と回答した方も若干いらっしゃいましたが、『何もしていない』というよりは『何もできない』のが実情なのかもしれません。

■私のお店ではこんな“工夫”や“努力”をしています
・国の制度をできる限り利用すること(20代/女性/福岡県)
・ネット上で営業できる工夫をした(30代/男性/東京都)
・クラウドファンディングでの資金調達(40代/女性/東京都)
・自分の身銭をきってでも従業員の生活を保障(40代/男性/長崎県)
・コロナの影響がなくなったあとの再開時、お客さまが再び戻ってくるための連絡と割引の配布(50代/女性/神奈川県)

営業再開に向けて取り組んだこととは?

営業再開できる日を待ち望んでいた経営者の方も多いと思いますが、営業再開に向けてどのようなことに取り組んでいたのでしょうか。

「緊急事態宣言解除後の営業再開に向けて、新たに取り組んでいることを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、 『食事メニューの追加(39.4%)』という回答が最も多く、次いで『キャストの確保(34.3%)』『お酒のバリエーション追加(32.4%)』『サービスプランの再構築(29.8%)』『イベント開催(22.9%)』と続きました。

より魅力的な食事メニューやお酒のバリエーション追加、そして働くキャストの確保に奔走していた方が多いようです。

確かに、新メニューやお酒が増えたら、お客さまはお店に行くのが楽しみになりますよね。

■営業再開に向けてこんな取り組みしています
・リーズナブルに楽しめるプランでお客さまを呼び込む(30代/女性/北海道)
・持続的な応援をお願いするための施策としてセット料金回数券やボトルサービス券の販売を考えている(30代/女性/岡山県)
・お酒の種類を増やす予定で手配中(40代/女性/愛知県)
・ネット配信などSNSの活用に注力してみようと思っています(50代/男性/東京都)
・高級酒をメインに売り上げます(50代/男性/東京都)

魅力的なお酒が増えると集客力もアップする!?

前の質問ではお酒のバリエーション追加を考えている方も多いことが分かりましたが、バリエーション追加は集客力のアップが見込めるのでしょうか。

そこで、「提供するお酒のバリエーション追加は集客力アップに繋がると思いますか?」と質問したところ、7割近くの方が『はい(69.2%)』と回答しました。

さまざまなお酒が飲めればお客さまも喜んでいただけるでしょうから、お酒のバリエーション追加は集客力アップが見込める有効な手立てと言えそうです。

続いて、「どのようなお酒が魅力的ですか?」と質問したところ、『歴史あるワイナリーのワイン(25.2%)』という回答が最も多く、次いで『アワードなどの受賞歴のあるお酒(23.0%)』『なかなか入手できない希少品(21.5%)』『有名ホテルなどで導入実績のあるお酒(19.2%)』『ボトルやパッケージのデザインがSNS映えするお酒(10.1%)』と続きました。
いずれも魅力的な要素なので、これら全てを網羅したお酒があれば最高ですね。

調査概要:「新型コロナウイルスによる営業自粛中のクラブ経営」に関する調査
【調査期間】2020年5月28日(木)~ 2020年5月29日(金)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,064人
【調査対象】高級クラブ・ナイトクラブのママ・経営者/高級飲食店経営者
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

 

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