これほどまでに食べるのをためらってしまうチョコが、かつてあっただろうか。
2016年1月に83年ぶりの再発見が話題となった伊藤若冲の『孔雀鳳凰図』。現在その幻の名作を中心にした展覧会『―生誕300年を祝う―若冲と蕪村 江戸時代の画家たち』展が、神奈川県箱根町にある岡田美術館にて開催されている。
この展覧会では、若冲とともに今年生誕300年を迎える与謝蕪村や、円山応挙・長沢蘆雪・曾我蕭白・池大雅ら、若冲と同時代に活躍した画家たちの作品あわせて約40点を展示。訪れる美術ファンの目を楽しませている。(常設展示を含めると約450点を展示している)
その岡田美術館正面脇にあるミュージアムショップで10月1日より発売されているのが、「若冲孔雀鳳凰図チョコレート」である。若沖の世界観を優美な色彩で表現した作りとなっており、表面には『孔雀鳳凰図』の一部が描かれている。
見るものの目を惹きつける構図は、思わず食すのを躊躇ってしまう出来で、土産品としてもぴったりだ。
味は「ミックスベリーとピスタチオ」「ビンテージバルサミコとイチジク」「ココナッツとパッションフルーツ」「白トリュフと栗」「クリームチーズと小豆」の5種類。和と洋の食材を使った新感覚の味わいで、岡田美術館専属のショコラティエ(チョコレート専門の菓子職人)三浦直樹氏が自信を持って作り上げた、食の芸術品ともいえる逸品だ。
これから秋にかけて紅葉が見事な箱根路。行楽などで訪れた際には、少し足を伸ばして岡田美術館で一流の芸術を目で楽しみ、思い出に食べられる芸術「若冲孔雀鳳凰図チョコレート」を大切な人へのお土産にするのもいいかもしれない。
※ただしこの若冲チョコレートは、毎日10個限定。さらに手作りによる製造のため、入荷状況に変更が生じる場合もあるとのこと。予めご承知おきいただきたい。
【―生誕300年を祝う― 若冲と蕪村 江戸時代の画家たち】
■会期:2016年9月5日(月)~12月18日(日)※休館日なし。
■会場:岡田美術館
■住所:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
■開館時間:9:00~17:00(※入館は16:30まで)
■入館料:一般・大学生 2,800円、小中高生 1,800円
■公式サイト:http://www.okada-museum.com/
取材・文/田中十兄