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東京駅で「鉄道絵画」の魅力にふれる展覧会《鉄道絵画発→ピカソ行》

中村岳陵《驀進》〔1943年 東京ステーションギャラリー蔵〕

取材・文/池田充枝

東京駅の丸の内駅舎が、建築家・辰野金吾(たつの・きんご)の設計によって創建されたのは1914年(大正3)のこと。今も東京駅は日本の鉄道の上りと下りの基点であり、多くの幹線の「0キロポスト」が設置された中央駅として位置づけられています。そしてまた東京駅は、日本近代史の舞台として、目撃者として幾多の激動の時代をくぐりぬけてきた場所でもあります。

そんな東京駅丸の内駅舎内にある美術館が、東京ステーションギャラリーです。同館は1988年(昭和63)に、駅を単なる通過点ではなく、薫り高い文化の場として一般に提供したいとの願いを込めて誕生しました。2006年より東京駅復原工事のために一時休館、2012年の再オープンを経て、東京駅の歴史を体現する煉瓦壁の展示室をもつ美術館として親しまれ、開館以来さまざまなジャンルの展覧会を開催するとともに、美術作品の収蔵も積極的に行ってきました。

そんな東京ステーションギャラリーの30年間にわたるコレクションが、初めてまとまった形で公開される展覧会《鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます》が開かれています(~2018年2月12日まで)

同館が所蔵する日本画、洋画、写真、資料などバラエティにとんだ約100点の作品が、展示替えをしながら順次公開されます。

本展の見どころを、東京ステーションギャラリーの学芸室長、田中晴子さんにうかがいました。

「本展はテーマが5つに分かれています。第1章は《鉄道絵画》です。近現代の日本の鉄道に関する作品をまとめて展示するというのは、他の美術館では見られない傾向です。我々にとって身近な鉄道という存在がどう表現され、する場として使われているか、昭和初期の吉田義人《京都鳥瞰図》、戦時中の中村岳陵《驀進》から現代絵画、アートパフォーマンスの写真などをご覧ください。

また、当館が鉄道博物館(埼玉県)と経営母体を同じくしているという利点を生かし、長谷川利行の代表作《赤い機関車庫》も特別出品されます。

立石大河亞《アンデスの汽車》〔1997‐98年 東京ステーションギャラリー蔵〕

さらに、会期中、鉄道に絡んだ本展出品作を読み解く30分ほどのトークを、元機関士と2回、元ダイヤグラム制作者とは1回行います。またアーティスト・トークのほか、トーク・イベントを通常の企画展より多く設定しました。会期中の一部展示替えをすることもあり、複数回いらっしゃるお客様のために入館料のリピーター割も実施します。

展示は《都市と郊外》《人》《抽象》というテーマに沿って、具象画から抽象画へと移行していきます。最期の《ピカソ》の部屋では、ピカソの素描1点、油彩画3点を贅沢に展示します。

元田久治《Indication-Tokyo Station-》〔2007年 東京ステーションギャラリー蔵〕

今回の展覧会では、まさに扉が開くがごとく、当館初出作品が数多く含まれています。当館のこれまでの企画展のイメージと合致するような大正・昭和の洋画も展示します。好みの絵との出会いを求め、気軽な気持ちで東京駅まで足をお運びいただきたいです」

鉄道ファンならずとも楽しめる、鉄道の魅力にふれた展覧会、どうぞ会場でお楽しみください。

【展覧会情報】
『鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます』

会期:2017年12月16日~2018年2月12日(月・祝)
会場:東京ステーションギャラリー
東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東京駅丸の内北口改札前
電話番号:03・3212・2485
ウェブサイト:http://www.ejrcf.or.jp
開館時間:10時から18時まで、金曜日は20時まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(ただし1月18日、2月12日は開館)、年末年始(12月29日~1月1日)、1月9日(火)

取材・文/池田充枝

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