史上空前!東京国立博物館「運慶展」見に行く際のただ一つの心得とは

25日、「運慶展」内覧会の入場口。来場者多数のため、案内待ちの列ができ、私も3度目の案内でようやく入場。でも、待ったかいがありました。

取材・文/小坂眞吾(『サライ』編集長)

いよいよ本日(9月26日)から、興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」(以下、便宜上「運慶展」と表記)が東京国立博物館・平成館で始まりました。日本で最も名高い仏師・運慶の主要作品が一堂に会する、おそらく空前絶後の機会となるでしょう。

私は「役得」というやつで、昨日の内覧会で拝見しましたが、像高2m近い無著菩薩の迫力、対照的に1m前後の八大童子の愛らしさ、いずれも胸に迫るものがありました。

玉眼(水晶を入れた目)の輝き、たくましい体つき、動きのあるポーズ、など、運慶の魅力は数え上げればキリがないのですが、実際に拝見して私がビックリしたのは、身に付けている衣服の表現です。

身に付けている布のひだをどう表現するか。これは飛鳥時代から、仏師たちの腕の見せどころだったのですが、運慶の場合、ひだといっしょに、ひだがはらむ「空気」まで表現しているんです。

たとえば、無著・世親の背中の袈裟のひだ。体と袈裟の微妙なすき間に、800年前の空気がそのまま閉じ込められているような錯覚を覚えて、思わず合掌しました。

じっと目を凝らして見つめましたが、木を彫ったとはとても信じられない、柔らかな表現です。このあたりはぜひ、実際に会場へ足を運んで、感じていただきたいと思います。

*  *  *

さて、“史上最大”といわれる「運慶展」、これから行かれる方は多いと思いますが、内覧会に出かけた身として、僭越ながらひとつだけ、アドバイスをさせていただきます。

立体の展示なので、絵画の展覧会と違って、解説パネルが仏像のそばにあるとは限りません。会場内で解説を読んでから仏像を拝する、という見方だと、運慶作品そのものに向き合う時間が取れません。

できれば、運慶仏を見たらどこのお寺の何像、とソラで言えるくらいに予習しておきたいもの。それにうってつけなのが、いま発売中の『サライ』10月号の別冊付録「運慶完全カタログ」です。運慶作と認められる35体、すべてを1冊に網羅しています。

『サライ』10月号(発売中)の別冊付録「運慶完全カタログ」。「運慶展」に出ないものも含め、現存する運慶作品、35体すべてを掲載し、個別に解説。B5判・52ページ・オールカラー・重さ約140g。コンパクトにして完璧です。

円成寺の大日如来坐像から、興福寺の四天王立像までの全35躯を、美麗な写真と解説で網羅。さらに運慶研究の第一人者、山本勉さん(清泉女子大学教授)の解説も付した、運慶のすべてがわかる永久保存版です。

仏像ごとの解説も充実しているので、出かける前にこれで予習。B5判のコンパクトサイズなので、入場前の行列に並んでいるあいだに復習。こうして展覧会に臨めば、運慶仏と無心で対面できるでしょう。

「運慶展」には『サライ』の別冊付録。デカケルトキハ、ワスレズニ。

【展覧会情報】
特別展 運慶』
■会期:2017年9月26日(火) ~11月26日(日)
■会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)
■開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、金曜・土曜および11月2日(木)は21:00まで開館)
■休館日:月曜(ただし10月9日(月・祝)は開館)
■観覧料金:一般1600円(1400円/1300円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生900円(700円/600円)、中学生以下無料
* ( )内は前売り/20名以上の団体
■お問合せ:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
■展覧会情報サイト:http://unkei2017.jp/

取材・文/小坂眞吾(『サライ』編集長)

※『サライ』読者50組100名様を「運慶」展の特別内覧会にご招待します!
閉館後の博物館を貸し切りにしてゆったり観賞いただけます。
応募方法については、発売中の『サライ』10月号をご覧ください。
http://www.shogakukan.co.jp/pr/unkeievent/

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