それでは、正解を発表します!

【クイズ1】
日本橋を出発して、東海道、中山道、日光・奥州道中、甲州道中それぞれの最初の宿場町を「四宿」と呼びますが、次のうち、日光・奥州道中の宿場町はどれでしょう?

(い)千住宿
(ろ)内藤新宿
(は)板橋宿
(に)品川宿

正解(い)
千住宿は日光・奥州道中の最初の宿場町。五街道の江戸から第1番目の宿場をまとめて「四宿」というが、五宿といわないのは、日光道中と奥州道中が宇都宮まで重なっているため。

【クイズ2】
五街道などの宿駅には、常備している人馬などが不足した場合、近隣の村が提供して補助する課役がありました。この村や制度を何というでしょう?

(い)助郷
(ろ)慈善役
(は)駅務
(に)道中課役

正解(い)
五街道の各駅では、年貢の免除と引き替えに、伝馬役のために馬や人足を常備していた。しかし、しだいに伝馬の利用が増大すると、常備の人馬だけでは負担しきれなくなり、近隣の村が人馬を提供する助郷の制度ができた。

【クイズ3】
江戸時代、庶民の間で寺社参詣が大流行しました。十返舎一九が著わしたベストセラー『東海道中膝栗毛』で、弥次さん喜多さんがはじめにめざしたのも、ある有名な寺社でした。それはどこでしょう?

(い)日光東照宮
(ろ)中尊寺
(は)伊勢神宮
(に)善光寺

正解(は)
江戸時代には各地で伊勢講が結成されて信者が増え、「一生に一度はお伊勢参りをするもの」と考えが広まったこともあって、伊勢参りが流行した。

【クイズ4】
危険が多かった江戸時代の旅では、旅行中の用心のため、さまざまな道具がありました。「銭刀」もそのひとつですが、これはどんな道具でしょう?

(い)脇差しに見えるが、中が空洞になっていて銭が隠せる財布
(ろ)カッターとしても利用できる小刀の形に鋳造された銭
(は)正しくは「銭苦丹」という旅行中の救急薬
(に)先っぽから少しずつ墨がでる、万年筆のような筆記用具

正解(い)
旅費は現金で所持するのが基本だったから、用心のために脇差に見せかけた財布の「銭刀」も工夫された。

【クイズ5】
庶民が関所を通過するときに必要となる文書を、何というでしょう?

(い)通行切符
(ろ)往来手形
(は)通行証
(に)宿駅切符

正解(ろ)
江戸時代の旅は、国内旅行であっても外国旅行のようなもの。一般庶民が旅をするには、往来手形の所持が義務づけられていた。手形には「住所」「氏名」「宗旨」「旅の目的」「関所の通行願い」「途中で病死した場合の扱い」などが記載される。

*  *  *

いかがでしたか? 思わず江戸の道を旅したくなるような問題でしたね!

※問題の出典:『江戸吟味問答控 第1回江戸文化歴史検定 出題問題公式解説集』

取材・文/オノハルコ(晴レノ日スタヂオ)

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