江戸っ子の気風の良さを表す言葉として、「江戸っ子は宵越しの金は持たない」とよくいわれますよね。でも、実際は、江戸は日雇い人足ばかりで宵越しの金が持てなかったという説や、火事で焼けてなくなる危険があったことからためておく習慣がなかったという説もあります。言葉ばかりが独り歩きして、本当のところが伝わっていないケースもあるようです。
さて、江戸時代のマネー事情、実際はどうだったのでしょうか。「江戸文化歴史検定」(通称・江戸検)の過去問題からピックアップして、全4問のクイズを出題します。
【クイズ1】
庶民の住宅の典型は、落語の舞台としても一般的な「九尺二間の裏長屋」です。こうした裏長屋の家賃を、坪あたり1か月で銭100文とすると、1年分(閏年ではない)の店賃はいくらになるでしょう?
(い)2400文
(ろ)3200文
(は)3600文
(に)4800文
【クイズ2】
長屋の共同便所に溜まった糞尿は、貴重な肥料として近郊の農民が買い求めました。では、その代金は誰の収入となったのでしょう?
(い)名主
(ろ)地主
(は)家守
(に)長屋の住人
【クイズ3】
江戸の町では、町の維持や運営に必要な経費(町入用)が各町ごとに負担されました。では、この町入用を負担したのは誰でしょう?
(い)町屋敷を所持する地主
(ろ)表通りに店を構える借地人
(は)町屋敷の管理人
(に)裏店の人々を含む町の構成員
【クイズ4】
江戸時代、商家が金銭出納に使った帳簿を何というでしょう?
(い)犯科帳
(ろ)大福帳
(は)人別帳
(に)手習帳
以上、4問です。いかがでしょうか?……ちょっと難しかったでしょうか。