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文/鈴木拓也

1日1回で各部の筋肉の衰えを改善できる超時短メソッド|『一生歩ける1日1回5秒ストレッチ』

■日常の動作に見え隠れする筋肉の衰え

立って何かを飲むときは腰に手を当てているとか、電車内で立つときは何かに寄りかかっているという、何気ない動作。
実はこれ、筋肉の衰えのサインだと言うのは、パーソナルトレーナーで柔道整復師の松井薫さんだ。例えば、飲むときに腰に当てるというのは、「首の筋肉が衰えている証拠」だと、著書『一生歩ける 1日1回5秒ストレッチ』で述べている。

松井さんによれば、悪い姿勢の代表格である猫背も、重力に抵抗する抗重力筋の衰えが原因だという。こうした筋肉が衰えると、頭の重さが筋肉で支えきれなくなり、前かがみになりがちになる。すると体は膝を曲げてバランスを取るようになる。やがて、負荷のかかった半月板が薄くなり膝の痛みが生じる。ひどい場合には、頭を骨で支えようとし、やがて背骨の圧迫骨折が起きる原因になりうるとも。

筋肉は40~50代で急速に硬くなり、80代ともなれば筋量は若い頃の3割は落ちている。これに対処するには、ウォーキングのような軽い運動では足りず、筋肉に負荷をかける筋トレが必要となる。

■1日1回でも効果のあるトレーニング

ただし、本書で松井さんが提唱する筋トレは、ダンベルを何十回も上げ下げするようなハードなものではない。極端な話、「1日たった1回だけでも効果あり」という革新的なエクササイズだ。

筋肉の鍛錬とストレッチを組み合わせた、このメソッドの名は「松井流スロートレーニング」。身体各部をもれなく鍛えられるよう、トレーニングとストレッチのペアで10種(全20種)からなるが、例えば首の鍛錬は以下のようなものだ。

【トレーニング】

1. 仰向けに寝て、視線を天井に真っすぐ向ける。手は両脇に置き、足は軽く開く。その状態で床にしっかりと頭をつけ、大きく息を吸う。

首のトレーニングの準備姿勢首のトレーニングの準備姿勢(本書27pより)

2. 息をゆっくりと吐きながら首だけをゆっくり5秒かけて起こす。これ以上あがらないところまであげたら、息を吸いながらゆっくりと頭を床に戻す。1~2を繰り返す。

首のトレーニングの実行首のトレーニングの実行(本書27pより)

【ストレッチ】

1. 軽く足を開いて立ち、体の後ろの腰のあたりに両手を置き左手で右手をつかむ。その状態で下に引っ張られるように両腕をさげ、大きく息を吸う。

首のストレッチの準備姿勢首のストレッチの準備姿勢(本書28pより)

2. 1の状態で、ゆっくりと息を吐きながら、天井を見るようにアゴをあげて頭を後ろに倒す。5秒かけて十分に首が伸びたら、息を吸いながらゆっくりとアゴを元に戻す。1~2を首のトレーニングと同じ回数繰り返す。

首のストレッチの実行首のストレッチの実行(本書28pより)

このトレーニングは、首が痛いとか回らない、あるいは腰が痛いという人に特におすすめ。これによって改善されるのは、首の両側面にある胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)の問題。首を曲げたり、回転させる際に使われる、重要な役割を担う筋肉で、ここが硬いと日常生活でさまざまな支障をきたす。「スマホ首」といわれる首のこりも、この筋肉の硬さが原因であるという。

松井流スロートレーニングの種類はそれなりにあるが、1日に全部やってしまうのでなく、「月曜は肩、火曜は首」というふうに1日1種でよく、前述したように最初のうちは1回でもよい(要領を覚えたら回数を少しずつ増やす)。回数よりも正しいフォームでやることが大事とのことで、本書の図解をもとに地道に実践するとよいだろう。

【今日の健康に良い1冊】
『一生歩ける1日1回5秒ストレッチ』

https://books.shopro.co.jp/?contents=9784796877732

(松井薫著、本体1200円+税、小学館集英社プロダクション)

『一生歩ける1日1回5秒ストレッチ』
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社役員を退任後、フリーライター兼ボードゲーム制作者となる。趣味は散歩で、関西の神社仏閣を巡り歩いたり、南国の海辺をひたすら散策するなど、方々に出没している。

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