体のことを知り尽くし、医療のプロである医師も、私たちと同じ人間。年齢と共に体も老いていくし、不調も出てくるはず。では、医学的知識を持つ医師たちが、自身の健康のために気を付けていることとは? ヘルスケア領域のマーケティングリサーチに精通するアンテリオが、一般生活者と医師に行なったセルフケアに関する調査の結果を公表した。早速、詳しくみてみよう。
健康のために日常的に行っていることは?
一般生活者と医師に、自身の健康のために過去1年間に日常的に行っていることとして、以下の4つの項目について聞いた。結果は、特に両者の傾向に大差はなし。日頃から気を付けていることは、一般生活者と医者では同じようだ。
医師が気を付けているのは「塩分・糖分・脂肪分の摂りすぎ」
しかし、健康に関する行動や考え方の傾向には違いがみてとれる。以下の4項目について確認したところ、「塩分・糖分・脂肪分などの摂りすぎに気を付けている」は、一般生活者は52%なのに対し、医師は65%と10ポイント以上高い結果に。
また、「生薬や漢方など天然成分由来のものを好む」について、「あてはまらない・あまりあてはまらない」の割合の合計は、一般生活者が33%、医師は57%と、ここにも差が出ている。医師の方が天然由来成分についてネガティブな考え方を持つ傾向があるようだ。
生活習慣病の症状が出たら? 医師の半数は、医療機関の受診や医療用医薬品で対処
さらに医師に、気になる自分の症状とその対策方法について聞いている。
生活習慣病に関わる症状のうち、「肥満・太り気味」については、食生活の改善(55%)や運動(38%)などといった自分でできる対策をしている割合が多い結果となった。一方で、「コレステロールが高め」「高血圧・血圧が高め」といった症状が出たら、約半数の医師が医療機関を受診するか医療用医薬品で対処していた。
体の不調を感じた際、すぐに病院を受診する方もいるだろう。しかし、中には病院に行くのをためらって、市販薬に頼ったり、違和感を覚えながらも後回しにしてしまう方もいるのでは? 今回の調査では、医師ほど不調を感じたら、すぐ専門機関の力を利用していることが明らかになった。医師が実践しているセルフケアを参考に、まずは「塩分・糖分・脂肪分」の採りすぎに注意しよう!
文/鳥居優美