
健康になりたい、硬くなった体をほぐしたいといった思いからストレッチを始めたはいいけれど、結局は三日坊主なんて経験はありませんか?
理学療法士にして、ストレッチ系YouTuberとしても人気を誇るオガトレさんが上梓した『ガチガチポイントに直で効く!オガトレ式・最速ストレッチプログラム』(日本文芸社)では、イスに座ったまま、寝転んだままなど、できるだけ楽に続けられるストレッチだけを厳選して教えてくれます。
今回は、『ガチガチポイントに直で効く!オガトレ式・最速ストレッチプログラム』の中から、ストレッチの前に行うとより効果がアップする「ダイレクトストレッチ」について取り上げます。この記事を構成するにあたって、私もやってみましたが、とっても気持ちいいですよ。ぜひ、みなさんも試してくださいね。
ストレッチの前に下ごしらえ「ダイレクトストレッチ」
ダイレクトストレッチとは、筋肉に圧をかけてゆるめるシンプルで効果的な方法です。
ストレッチの前に取り入れると、筋肉が動きやすくなり、柔軟性アップにもつながります。動き出す前の“下ごしらえ”として、とても理にかなったアプローチです。
やり方はとても簡単です。テニスボールや指を使って、「痛気持ちいい」と感じるガチガチポイントに圧をかけていきます。
場所は、筋肉のお腹(中心)や押して少し響くところを選びます。骨や関節を押さないよう注意しましょう。関節や神経に直接触れるような圧は避け、筋肉の厚みを感じる場所を選んでください。
押す強さは、痛みを感じない程度に。呼吸が止まらないくらいの圧でOKです。
少し強めに押し込んでも大丈夫。気持ちよさを感じられていれば、十分に効果は期待できます。
目安は1カ所につき30秒ほど。ゆっくり呼吸を続けながら、じんわりゆるんでいく感覚を味わいましょう。
ストレッチの前に1〜2カ所、これだけでも体の反応が変わります。毎日の習慣にしていくことで、柔軟性がしっかり定着していきます。続けるほどに、体はやさしく応えてくれます。
【ダイレクトストレッチのしくみ】
・押す場所:筋肉の中心の、少し響くところ
・押す強さ:痛みがつらくなく、気持ちよく感じる程度
・押し方:ゆっくり呼吸をしながら、1カ所につき30秒
肩まわりをほぐす
鎖骨のすぐ下を、胸の中心から肩に向かって鎖骨に沿ってテニスボールを転がします。

(1)手のひらでボールに圧をかけて転がす

(2)胸の中央から肩へと、グリグリ移動
(3)右側は左手で、左側は右手で行う
※(1)〜(3)は寝っ転がって実行できます。
背中をほぐす
肩甲骨と背骨の間にある筋肉をテニスボールかタオルの結び目を使ってほぐします。

(1)寝っ転がって、肩甲骨と背骨の間にボールを置く

(2)体をずらしながら、痛いところを探す
(3)体重で圧をかけて30秒キープ

【ポイント】ボールに体重をかけすぎない
ボールがつぶれてしまうほど、全体重をかけるのはNGです。筋肉を強く痛めしまうので、痛気持ちいい強さの圧に留めておきましょう。
お尻の上をほぐす
お尻のふくらみの上あたり、ズボンのゴムのすぐ下あたりの筋肉をテニスボールでほぐします。

(1)寝っ転がって、お尻のふくらみの上あたりにボールを置く

(2)体をずらしながら、 痛いところを探す
(3)体重で圧をかけて30秒キープ

【ポイント】ボールを骨に当てない
ボールが骨盤に当たらないように注意してください。痛すぎるし、ストレッチ効果が得られません。
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ガチガチポイントに直で効く!オガトレ式・最速ストレッチプログラム
著/オガトレ
日本文芸社 1,650円(税込)
オガトレ
理学療法士/ストレッチ系YouTuber/株式会社OGATORE 代表取締役
宮城県気仙沼市生まれ。急性期病院にて理学療法士として勤務し、脳神経外科・整形外科・呼吸器・がん・スポーツ外来など幅広い分野のリハビリに従事。インターハイや国民体育大会ではトレーナーとして選手をサポート。現在は「体が硬くて困っている人をゼロにしたい」を信念にYouTubeでストレッチや柔軟性向上の知識・実践法を発信中。2025年8月現在、「オガトレ」チャンネル登録者数は160万人を超え、体の悩みに寄り添うコンテンツで幅広い世代から支持を集めている。
※『ガチガチポイントに直で効く!オガトレ式・最速ストレッチプログラム』(オガトレ 著/日本文芸社 刊)より、一部を抜粋してご紹介しています。
撮影/天野憲仁(株式会社日本文芸社)
