【ひと皿の歳時記~第121回】
箱根『竹やぶ』の「粗挽きそばがき」
蕎麦処『竹やぶ』本店は千葉県の柏にあります。以前は、新そばの季節になると、しばしば東京から車で出かけていきました。ご主人の阿部孝雄さんが打つそばは、それはそれは見事なもので、わざわざ出かけて行く甲斐のあるおそばでした。今でも、阿部さんはお元気ですが、店は長男に任せています。
まずは、「そばがき」をいただき、「せいろ」を何枚もおかわりして、最後に「てんぷらそば」をいただくのがいつものお決まりでした。『竹やぶ』はその後、箱根にも支店を出し、こちらは次男が切り盛りしています。
先日、久しぶりに箱根の『竹やぶ』へ出かけました。芦ノ湖の近く、林の中にひっそりと店はあります。それでも、車でわざわざやってくるお客さんが絶えません。
「そば」に限ってですが、日本中、どんな鄙(ひな)びた場所でも、美味しいおそばが食べられると思うと、お客さんは詰めかけますね。「フランス料理」ではこうはいきません。
箱根『竹やぶ』でも、「そばがき」からいただきました。それも2種。ムースのような空気のいっぱい詰まったそばがきをいただいたあと、二つ目はコーヒーミルで挽いた「粗挽きのそばがき」です。そばの香りが豊かで、うっとりするような味わいです。冬ならではのご馳走ですね。
その後に、「せいろ」と「田舎せいろ」を手繰り、最後はいつものように「てんぷらそば」で締めました。小ぶりの車海老をかき揚げにしたもので、美味いの、なんの!
甘味の「水あずき」をいただいて、大満足で店を後にしました。
店舗情報
店名 | 竹やぶ 箱根店 |
---|---|
住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根160-80 |
TEL | 0460-84-7500 |
営業時間 | 11:00 ~ 18:00 ※18:00以降予約のみ |
定休日 | 毎週 水曜 |
URL | http://www.takeyabu.co.jp/hakone/ |