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料理レシピ

自宅で「アジフライ」を上手に揚げるコツ【プロ直伝の技とコツ】

衣は米粉を加えると食感がよくなる。
身のほうから揚げ油に入れるのが鉄則

フライや天ぷらなどの揚げ物は、蒸し料理でもあるといわれる。衣を付けた食材を高温の油に入れると、衣の水分が蒸発し、そこに油が浸透して油の膜ができる。素材が持つ水分はこの膜に閉じ込められたまま熱い水蒸気となり、素材を蒸し上げるというわけだ。

こうして衣はサクサク、素材はふんわりと仕上がり、短時間で調理するため食材の旨みや栄養分を逃さないという利点もある。

揚げ物の一例として、鰺フライに挑戦してみたい。昼時には名物の鰺フライ定食を求めて行列ができる、東京『京ばし松輪』の店主、田中平八郎さん(50歳)に、美味しい作り方を教わった。

調理指導/田中平八郎さん(『京ばし松輪』店主)

田中さんは東京湾で漁獲される極上の活き鰺を使うが、スーパーなどで購入した鰺でも美味しく仕上げるためのコツがいくつかあるという。

「まず、小麦粉に同量の米粉を合わせることです。米粉を加えることで、衣が油を吸い過ぎるのを防ぎ、小麦粉だけを使う衣よりも軽い食感になります」

ふたつ目は、小麦粉と米粉を混ぜた粉を付けた鰺を溶き卵にくぐらせる際、溶き卵と同量の粉(小麦粉と米粉を混ぜたもの)を加え、水(溶き卵の半分の量)で伸ばしてさらさらにすること。この卵液を使うとパン粉が付き過ぎず、軽い仕上がりになるそうだ。

3つ目は、パン粉を付ける際、てのひらで素材をぎゅっと押しつけ、しっかり定着させること。

「ただし、衣が厚いと揚げ時間が長くなり、鰺の旨みや風味が損なわれ、見た目も悪くなります」

揚げ方の注意点は、皮目を上にして身のほうから油に入れること。

「皮と身の間には脂が多く、皮目から入れてしまうと脂が焦げて身が縮みやすくなってしまいます」

揚げ時間は1分ほど。表面が軽くきつね色になれば完成だ。

【材料(2人分)】

手前は下処理(鱗、頭部、ひれ、内臓、中骨、腹骨、ゼイゴを取り除く)して背開きにした鰺2枚(下処理は鮮魚店などでやってもらうとよい)。中列左から摺り下ろした生姜(ひとかけ分)、塩適量、生卵1個。後列左は小麦粉と米粉を1対1で混ぜたもの、右はパン粉適量。

【手順】

身側(開いた部分)全体に軽く塩を振ってから、生姜の絞り汁を振りかける。

振りかけた塩と生姜の絞り汁を、指を使って身全体に馴染ませる。

キッチンペーパーの上に皮目を上にして15分~1時間ほど置き、しみ出たドリップをペーパーに吸わせる。

小麦粉と米粉を混ぜた粉をまぶし、溶き卵に同量の粉を加えて水でうすめた卵液にくぐらせる。

パン粉の中の鯵を掌てのひらで上から押さえつけながら、両面にパン粉を定着させる。

180℃に熱したサラダ油(『京ばし松輪』ではサラダ油と胡麻油を8対2で混ぜたものを使う)に、皮目を上にして身のほうから入れる。

30秒ほどでひっくり返し、両面がきつね色になるまでさらに30秒ほど揚げる。

油切りに上げて完成。余熱でしっかり火が入るので、揚げ過ぎないよう注意。

衣はサクサク、中はふっくら揚がった鰺フライ。ソースではなく、大根おろしと山葵をのせ、醤油で味わうのが『松輪』流。

●京ばし松輪
東京都中央区京橋3-6-1 秋葉ビル地下1階
電話 03・5524・1280
営業時間 11時30分~売り切れ次第終了、
ランチのアジフライ定食1300円(税込み)は一日70食限定、
17時~23時、土曜は~22時(夜はコース6000円~のみ)
休業日 日曜、祝休日 38席。夜は予約が望ましい。

※この記事は『サライ』2018年12月号の「魚料理大全」特集より転載しました。本文中の年齢・肩書き等は掲載時のものです(取材・文/関屋淳子 撮影/宮地工)。

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