50代になると、会社でのキャリアに違いが出てくることもあるでしょう。マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」で、50代の管理職で課長以上のキャリアを目指すための方法を知りましょう。

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総務省は2022年の「労働力調査」で、55歳以上の労働力人口が31.3%であると公表しました。

50代というと、管理職として出世し続けていく人、課長止まりの人、平社員など、どの世代よりも進むキャリアに大きな違いが出てきます。定年も近くなってくるため、セカンドキャリアの描き方なども、それぞれ差があるでしょう。

この記事では50代の管理職の割合・収入や、50代で課長止まりの人の特徴などを解説します。50代で管理職になれない人に向けた、これからを生き抜く方法についても紹介していますので、ぜひ最後までお付き合いください。

出典:総務省 労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index.pdf

50代管理職の現状

50代の管理職における、以下の2つを解説していきます。

・割合
・平均収入

(1)50代管理職の割合

労働政策研究・研修機構の調査によると、50代管理職の割合は以下の表のとおりです。

100〜299人規模の企業の男性では、全年齢中55歳以上(23.8%)の管理職が最多です。50〜54歳男性の管理職が22%程度である一方、同年齢層の一般従業員は5%ほどという結果でした。

55歳以上では一般社員がいないという数値になっており、全員がなんらかの管理職となっているようです。

出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「男女正社員のキャリアと両立支援に関する調査結果」
https://www.jil.go.jp/institute/research/2013/documents/0106-01.pdf

(2)50代管理職の平均収入

厚生労働省の調査によると、50代の労働者の年齢別月収は、50〜54歳の男女平均額36万4700円、55〜59歳が37万円でした。55〜59歳の平均月収については、他年齢と比較しても1番多いという結果です。

同調査の役職別月収の結果は以下のとおりです。

・部長級:58万6200円(平均年齢52.7歳)
・課長級:48万6900円(平均年齢48.8歳)

収入面だけで見ると、部長を目指すのが最も理想的といえます。

出典:厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/dl/13.pdf

50代管理職で課長止まりの人の特徴

一般的に最初に経験する管理職といえば課長であり、そこから昇進を重ねていきます。

50代でも課長止まりで部長になれない人の特徴は、以下の3つが考えられます。

(1)課題解決力がない
(2)部下の成長を待てない
(3)他責思考である

それぞれ詳しく見ていきましょう。

(1)課題解決力がない

50代で部長になれない人は、課題解決力が不足している場合があります。

たとえば、組織で発生したものごとについて課題や問題点を見つけて指摘はするのですが、具体的に解決する力が欠けているため、問題を抱えたままの状態が続くことです。

部長や役員クラスになると、扱う課題も大きくなるため、課題解決力は身につけておくべき重要なスキルです。

(2)部下の成長を待てない

50代で課長止まりの人は、部下の成長の結果が出るまで時間がかかるのを待てない人がいるかもしれません。結果を待てずに安易に手を貸してしまうと、部下の成長機会を奪うことになります。

管理職は組織で成果を出すだけでなく人材育成も大切な仕事です。部下の成長を待てない人は、管理職としてのキャリアを歩み続けるのは難しいでしょう。

(3)他責思考である

50代の部長になれない人の特徴3つめは、他責思考であるということです。自分の責任を認めず、常に人のせいや部下のせいにして責任逃れをする人は、出世を望むのは難しいでしょう。

管理職は、部下の責任を背負うことも大切な役割なのです。

50代の部下なし管理職はリストラ候補?

50代の「部下なし管理職」は残念ながら会社の業績が傾いたときにはリストラ候補に真っ先にあがるといわれています。部下なし管理職とは、部下も権限もなく、組織の業績における責任も負わないのにもかかわらず、管理職として扱われている社員のことです。

部下なし管理職の具体例として、呼び名はさまざまですが、以下が一例です。

・参事
・部長代理
・副部長
・課長代理
・課長待遇
・マネージャー
・スーパーバイザー

活躍できる仕事がない非管理職50代が生き抜く方法

前述した労働政策研究・研修機構の調査によると、50代で一般従業員である労働者は全世代中5%程度です。50代で管理職になれない人の中には、経験のない部署にいきなり異動させられる人もいるそうです。

ここでは、今の職場で活躍できる仕事がない非管理職の50代が、今後を生き抜く4つの方法を紹介します。

・スキルを棚卸しする
・理想像を具体的にイメージする
・イメージに近づくための目標を設定する
・スキルアップに向けた行動を習慣化する

出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「男女正社員のキャリアと両立支援に関する調査結果」https://www.jil.go.jp/institute/research/2013/documents/0106-01.pdf

(1)スキルを棚卸しする

まずは自分のスキルをすべて棚卸しして、内容を全部書き出しましょう。

スキルの棚卸しをするときは、次の4つに注意してください。

・ポジティブなこともネガティブなこともすべて思い出す
・悪い点があればプラスの内容に変換する
・「できること」と「やりたいこと」を分けて考える
・第三者にフィードバックをしてもらう

特に後半の2つは重要です。

たとえば、転職を希望しているのならば、やりたいことを未経験でチャレンジできるのは若手だけなので、できることにフォーカスする必要があります。第三者のフィードバックは、自分では気づかない視点で客観的に評価してもらえるので、有効な手段です。

(2)理想像を具体的にイメージする

次は自分が今よりスキルアップできたらどのような状態になりたいのかという理想像を具体的にイメージしましょう。

たとえば、以下のようなイメージです。

・昇格してマネジメントしたい
・趣味のものを副業にしたい
・転職をして新天地で頑張りたい
・専門性を高めた仕事がしたい

(3)イメージに近づくための目標を設定する

具体的にイメージした理想の姿に近づくため、目標を設定しましょう。

目標設定のときは以下に気をつけてください。

・いつまでに達成するか期日を決める
・目標の内容は数値を用いて評価しやすいものにする

(4)スキルアップに向けた行動を習慣化する

50代がスキルアップに向けて必要な行動を継続していくためには、習慣化を目指しましょう。習慣として定着させるには、ルールを決めて仕組み化するのが挫折しないためのポイントです。

たとえば、行動を仕組み化するアイデアは以下のとおりです。

・朝出勤前にカフェで30分資格の勉強をする
・ランチを食べながら音声や動画でインプットする
・就寝前に20分間本を読む

うまく習慣化できない場合は、がむしゃらに努力するのではなく、仕組みを見直すようにしましょう。

まとめ

今回は以下の内容をお伝えしてきました。

・50代の部長級が最も収入を得ている
・50代で課長止まりの人は、(1)課題解決力がない、(2)部下の成長を待てない、(3)他責思考である
・50代部下なし管理職はリストラの有力候補
・50代非管理職が生き抜くにはスキルアップすべき

50代は社会人経験の長さから経験豊富ですが、自分のやり方・考え方に固執していてはさらなる高みを目指すことは難しいでしょう。管理職であっても別の道であっても、自分をアップデートしていく50代は成長し続けられます。

【この記事を書いた人】
識学総研 編集部/株式会社識学編集部です。『「マネジメント」を身近に。』をコンセプトに、マネジメント業務の助けになる記事を制作中。3,000社以上に導入された識学メソッドも公開中です。
・コンサルタント紹介はこちらから https://corp.shikigaku.jp/introduction/consultant

引用:識学総研 https://souken.shikigaku.jp/

 

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