ビジネスにおけるマネジメントにはさまざまな方法がある。マネジメントについての資格を取得し、役立てるというのも一つの方法だ。マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp/)」から、マネジメントに役立つ資格について知見を得よう。
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マネジメントには、スケジュール管理能力や経営に関する知識など、幅広いスキルが求められます。スキル向上のために、資格試験に挑む人も珍しくありません。しかしマネジメントスキルに関する資格にはPMPやプロジェクトマネージャ資格など、さまざまなものがあり、どの資格を取得すればいいのか悩んでしまう方が多いのも事実です。
本記事では、マネジメントや実務に役立つおすすめの資格を目的別に11種類紹介します。資格取得の際の注意点も解説するので、マネジメントスキル向上やキャリアアップを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
マネジメントとは
マネジメントとは、直訳すると「管理・経営」を意味します。アメリカの経済学者、ドラッカーが提唱した概念であり、自身の著書でマネジメントを「組織に成果を生み出すための道具、機能、機関」と示しています。
ビジネスシーンでは、マネジメントを行う人を「マネジャー(マネージャー)」と呼び、マネジメントが管理する対象は、大きく分けて「ヒト・モノ・カネ」の3種類です。混同されやすい言葉として「リーダー」が挙げられますが、リーダーは目標達成に向かってチームのメンバーを引っ張る役割、つまり、主に「ヒト」のみを対象とします。
組織や企業が成果をあげるためには、マネジャーの存在が欠かせません。マネジャーは自分だけでなく組織全体を把握しながら、人員や予算、時間といった経営資源の管理をする必要があります。マネジメントの役割は、下記のとおりです。
・目標の設定
・設定した目標を達成するための組織づくり
・成果の評価と改善
マネジメントに求められる能力
組織で成果を上げるために、必要なのがマネジメント。「成果の向上」というとシンプルに聞こえますが、実はさまざまな能力が求められます。具体的に見ていきましょう。
実現可能な目標を設定する能力
成果を上げるためには、まず目標を設定する必要があります。ただ単に目標を決めるのではなく、実現可能であることが重要です。例えば、「50メートルを3秒で完走する」という目標を立てても実現不可能であり、スタート前から諦めてしまいます。
ビジネスでも同じように、最初から非現実的な目標を立ててしまうと、働く人のモチベーションが失われるだけでなく、チーム内の生産性が低下します。夢を掲げることは大事ですが、「手の届く範囲であること」を意識し、バランスのとれた目標を設定しましょう。
分析力
目標を達成するためには、現状を分析する必要があります。ビジネスにおいて、現状抱えている業務上の問題点や課題を細分化・可視化し、解決策を導くことは非常に重要です。
また、分析により明らかになった課題・解決策を、チームメンバーに明確に共有することも大切です。具体的に言語化されると、優先すべき業務や改善点が見えてきます。理論的かつ客観的に物事を分析するためには、「ロジカルシンキング」を鍛えましょう。
経営に関する知識
「ヒト・モノ・カネ」を管理するマネジメントには、経営の知識も不可欠です。組織に幅広く携わるマネジャーは、ときに組織の命運を左右する重大な選択を迫られることもあるでしょう。そういった場面で、経営の知識は意思決定の際の判断材料となります。
もちろん日々の通常業務においても、経営の視点をもつことは重要であり、さまざまな場面で役に立ちます。
リーダーシップ
リーダーシップとは、目標を達成するためにチームの行動を促す力のことです。あらゆるプロジェクトにおいて、トラブルはつきものです。選択に迫られたとき、チームのリーダーとして適切な判断をしなければなりません。進むべき方向を指し示せれば、メンバーからの信用度も上がります。
コミュニケーション能力
チーム内で積極的なコミュニケーションを取ることは、円滑で良好な関係を築くうえで不可欠です。ただ仲良くなるのではなく、各メンバーの得意分野や業務遂行に要する時間など、相手の特徴や得意・不得意を把握することで、メンバーのもつスキルを最大限に活用できます。
スケジュール管理能力
スケジュール管理能力とは、目標達成に向けた具体的な手順や、期日までのチーム全体の行動を管理する能力のことです。まず、案件・プロジェクトで取り組むべき業務を把握し、全体像をつかみます。すべてを並行して行うのではなく、不必要なタスクは切り捨て、優先すべき業務を見極めましょう。各業務にかかる時間をできるだけ正確に予測し、計画通りに遂行することが求められます。
【11種類のマネジメントに役立つ資格。次ページに続きます】