業績を伸ばしている会社はほかの会社とどこが違うのか? 職場でマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp/)」から、その秘訣を知ろう。
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「当社は良くなりますか?」
経営者の方からこのような質問を頂くことが頻繁にあります。
会ったことも話したこともないということであればさすがに予想は立てようもないですが、少しでも接点を持つと、不思議とほぼ迷うことなく「良くなりそう」か「難しい」か、予想を立てることができます。
そしてこれまでの経験上、その予想はなかなかの確率で的中するのです。なぜでしょうか?
会社の業績は社長次第
私は、いつの頃からか、経営者の方と出会ったときに、その会社が成長するかどうか自然と予想する癖が付いていました。
そこではまだ、その会社の従業員の方にお会いしたこともなければ、仕事の内容も詳しくは知らない状態です。持っている情報といえば、ホームページ上で確認できる内容と、社長が誰で、どんな人かということくらいです。
とはいえ、その状態で行った予想は、後々になってもそれなりに当たってきます。私が特別優れた能力を持っているわけではありません。業績を伸ばす会社の社長には共通点があるので、それに当てはまる社長かどうかさえ分かれば、予想は外れないのです。
つまり、会社の業績は社長次第、それもかなりの部分を第一印象に近い表面的な人柄に依存する、ということが言えるのだと思います。
社交的ですべての人に分け隔てなく接する
では、伸びる会社の社長とはどのような人かというと、まず、非常に社交的な人です。ここは私が予想を立てる際に最も重要視しているポイントです。
成長していく会社の社長は、本当にすべての人と分け隔てなく接します。旧知の人とはもちろんですが、私のように初めてあった人にも、こちらが恐縮してしまうほど丁重に接して下さいます。偉そうでなく、かといってへり下り過ぎもしない絶妙なバランスでさっと懐に入ってきます。
そして私の話を本当に興味がある様子で聞いています。相槌のタイミング、目のやりどころ、感嘆の強弱、こちらが望んでいるリアクションをすべて分かっているかのように完璧です。どんな人との接触でも力を抜くことがありません。常に全力です。全力と言っても決して無理をしているわけではありません。本当に人が好きで、興味が尽きないのだと思います。
様々な出会いや会話を心から楽しんでいる様子です。そういう社長とお話ししていると、私も時間を忘れ、ついつい話過ぎてしまいます。
皆さんもご経験があるかと思いますが、大勢の経営者の方が集まる交流会の場などではたくさんの方と名刺の交換をします。ただ、すべての方の顔と名前を覚えることは簡単ではありません。ところが、その社長のことは、会話の内容まではっきりと覚えているのです。それほど他の方たちとは受ける印象が違います。
リテラシーが高く心地良い会話が続く
とはいえ、自然とそういう立ち居振る舞いができる方は滅多にいらっしゃいません。ですから予想を立てるには通常もう少し接近する必要があります。こちらから接近して何気ない会話をしてみます。2つ目のポイントはこの会話の中にあります。
「伸びる会社の社長は非常にリテラシーが高い」です。学歴云々ではなく、地頭が良いという意味です。
会話中に、返ってくる返答が非常に心地良い。こちらが何を言わんとしているか、どのような種類の返答を期待しているかを的確に読み取ってくれます。キャッチボールに例えると、毎回一番取りやすい胸のところにきっちり投げ込んできます。
したがって、会話は自然とテンポアップしていきます。淡々と続けるだけでなく、あえてこちらが多少暴投気味の質問を投げても、社長は前後の文脈から意図を汲み取ります。そして、荒れ球にあえて荒れ球で返球することもお手のものです。どんな状況でも瞬時に相手の考えを理解し、分析し、発信できる。誰が聞いても「聡明な人だな」いう印象を与えられる話をする。そんな社長がいる会社が成長しないはずはありません。
陽気で喜怒哀楽の表現が上手
他にも、伸びる会社かどうかを予想する際のポイントがあります。それは、社長が「陽気である」ことです。
このタイプの社長の共通点は、とにかく表情が豊かです。表情筋が柔らかい。喜怒哀楽の表現が上手です。こういう社長とお話ししていると、こちらもつられて笑顔になります。さらに声が大きい。声が大きいということは健康であることです。自信があり、偽りがないということでもあるでしょう。
なかなか自分に自信を持ち切れない人が多い昨今ですから、きっとこういう社長についていこうと思う人はたくさんいるはずだと容易に想像できます。そして、終止朗らかです。常に多くの人の輪の中心にいます。
表情が豊かで、声が大きく、体中から朗らかさが滲み出ている。こう書きながら私の頭の中に何人もの社長の顔が浮かび上がり、思わず笑顔になりました。その人を思い出すだけで笑顔になれる社長。こういう社長がいる会社も安泰です。
とにかく意識して始めてみる
「抽象的」と思われたかもしれませんが、皆さんの周りにいる成功者がいずれか1つは必ず備えているものではないでしょうか?
すべて揃っている人はなかなかいなくても、1つもこれらの要素を満たしていない成功者がいないだろうことは、皆さんも納得して頂けるはずです。そうなのです。もう伸びる会社の社長にはどんな要素があるかは判明しているのです。ただ、そこに到達するのは簡単ではありません。
私も分かってはいるものの、なかなか模倣できずにいます。これらは特殊な才能の持ち主の特権なのか、と思って気持ちが沈んでしまいがちです。
ですが、決してそんなことはありません。今これらができている経営者の方たちも最初は苦労したはずです。
・意識して大きな声を出す
・どんな状況にあっても笑顔を絶やさず、そして自分本位にならない
・いついかなる時も相手を思い遣り、その気持ちを態度で示す
まずは、これらを実践すると良いでしょう。
毎日毎日、来る日も来る日も朝起きるたびに戒め、繰り返すのです。そして、いつの間にか意識せずとも自然にできるようになっていくはずです。
意を決してスタートする日が早ければ、無意識化できる日も早まります。是非皆さんも明日から始めてみてください。
【この記事を書いた人】
有手啓太/シニア講師
中央大学商学部を卒業後、大学受験予備校の営業として5年ほど従事。 その後、大学受験塾を10年ほど経営したのち、識学に入社し、8か月で課長に就任。2019年7月からは名古屋支店の支店長として従事する。
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いかがでしたか。伸びる会社のカギは社長にありました。あなたの会社の社長はこの記事の内容にあてはまっていますか?
引用:識学総研 https://souken.shikigaku.jp/