いつからか大好きなお肉を食べなくなり、油っぽいものも受け付けなくなった……と、年齢を重ねると食の好みも変化する。しかし、好きな物ばかり食べていては、栄養に偏りが出てしまう。では50代以上の女性は、栄養摂取のためにどのようなことに気をつけているのだろうか? 一般社団法人健康長寿が全国50代以上の女性を対象に「栄養摂取」に関するアンケート調査を実施した。同年代の食事情&栄養摂取法をみてみよう。
50代以上の女性の8割が『油っぽいものを食べる量が減った』と回答
まず「お肉は好きですか?」と質問したところ、9割近くの方が『はい(87.5%)』と回答した。年齢に関係なく、お肉が好きという方は多いようだ。しかし、 唐揚げやとんかつなど油を使った料理を「重い…」と感じたことはないだろうか?
そこで、「油っぽいものを週にどれくらい食べますか?」と聞いたところ、『週1~2回(44.4%)』という回答が最も多く、次いで『週3~4回(26.4%)』『時々食べる(22.4%)』『週5~6回(3.6%)』『毎日(2.1%)』と続いた。
さらに「20代の頃と比べ油っぽいものを食べる量は減りましたか?」と質問したところ、8割近くの方が『はい(76.1%)』と回答した。
お肉や油っぽいものを食べる量が減った理由の第1位は『健康を考えて』
前項で、20代の頃と比べて油っぽいものを食べる量が減った方が多いことがわかった。
では、9割近くの方が「好き」と回答したお肉や、油っぽいものを、控えるようになった理由とは一体何なのだろうか。
まず、「いつからお肉や油っぽいものを控えるようになりましたか?」と質問したところ、4割以上の方が『50歳以降(45.3%)』と回答し、次いで『40代後半(24.1%)』『40代前半(19.4%)』『30代後半(6.4%)』『30代前半(3.0%)』『20代(1.8%)』となった。
やはり、更年期を迎えカラダに変化が現れる50歳前後に、お肉や油っぽいものを控えるようになった方が多いようだ。
「なぜお肉や油っぽいものを控えるようになりましたか?」と質問したところ、『健康を考えて(49.3%)』という回答が最も多く、次いで『代謝・吸収が悪くなってきたから(38.6%)』『栄養を考えて(2.0%)』と続いた。
■お肉や油っぽいものを控えるようになったきっかけを教えてください!
・「胃がもたれるようになってきたから」(山形県/50代/専業主婦)
・「油っぽいものを食べると、お腹を壊すようになった為」(広島県/50代/専業主婦)
・「太りだして代謝が落ちていると感じたから」(長野県/50代/専業主婦)
・「胸焼けするようになった」(愛知県/50代/パート・アルバイト)
50歳を過ぎてから健康に意識を向け始め、お肉や油っぽいものを控えるようになった方が多いようだ。
また、「代謝・吸収が悪くなってきたから」と回答した方も多く、食べたくても食べられないという理由でお肉や油っぽいものを控えた方もいるようだ。
7割近くの方が『30代の頃と比べて栄養がとれている』と回答。栄養摂取のためにしていることとは…?
代謝や吸収が悪くなり、カラダの健康が気になる50代以上の方は、栄養をとれているのだろうか。
「30代の頃と比べて栄養はちゃんととれていますか?」と聞いたところ、7割近くの方が『とれている(67.5%)』と回答した。
■栄養摂取のためにどのようなことをしていますか?
・「栄養補助食品をとる」(山口県/50代/会社員)
・「不足しがちな栄養は、サプリメントで摂取している」(宮城県/60代/専業主婦)
・「タンパク質やビタミンをとるように心がけている」(京都府/60代/専業主婦)
・「バランスのいい食生活を意識する」(神奈川県/60代/無職)
健康を考え、積極的にサプリメントで栄養を補ったり、栄養バランスの整った食事を心がけるなど、日頃から意識している方も多いようだ。
外見だけでなく、体の内側も年齢とともに変化していく。何が足りないのか、何を欲しているのか、代謝や吸収が落ちたと感じた時こそ、自分のカラダと向き合う意識をもとう!
文/鳥居優美