小鰺は指で簡単に下処理可能。
2度揚げでしっかり火を入れる
名物の鰺フライ定食で名高い東京『京ばし松輪』の店主、田中平八郎さん(50歳)に、鰺あじを使ったひと品、小鰺の南蛮漬けの作り方を教わった。
一般に南蛮漬けは素材を油で揚げてから酢に漬けるので骨まで柔らかく、魚を丸ごと味わうことができる。また、冷蔵庫で1週間ほど保存がきくので、多めに作り置きすれば酒肴としても楽しめる。
「10㎝くらいの小鰺であれば、指で簡単に下処理できます。ワカサギや鰯いわしなどを使っても美味しいですよ」
作り方のポイントは低温で1回、高温で1回の2度揚げすること。
まず、小鰺に小麦粉と米粉を1対1で合わせた粉を付け、160℃のサラダ油に入れる。時々転がしながら5分ほど揚げたら取り出し、余熱で中に火を通す。次に油を180℃に上げて、再度揚げる。泡が出なくなったら取り出し、揚げたてを南蛮酢に漬け込めばよい。
酢は穀物酢や米酢を使い、南蛮酢に輪切りの唐辛子を加えてピリッとした風味を添えるのもいい。
【材料(1人分)】
【小鰺の下処理】
【手順】
●京ばし松輪
東京都中央区京橋3-6-1 秋葉ビル地下1階
電話 03・5524・1280
営業時間 11時30分~売り切れ次第終了、
ランチのアジフライ定食1300円(税込み)は一日70食限定、
17時~23時、土曜は~22時(夜はコース6000円~のみ)
休業日 日曜、祝休日 38席。夜は予約が望ましい。
※この記事は『サライ』2018年12月号の「魚料理大全」特集より転載しました。本文中の年齢・肩書き等は掲載時のものです(取材・文/関屋淳子 撮影/宮地工)。