秋晴れの日差しを利用して簡単にできる「干し野菜」の作り方を、料理研究家の須永久美さんに教わりました。
野菜の中でも、きのこ類は干すと格段に旨みが増します。例えばマイタケなら、1枚ずつほぐして重ならないように竹の盆ザルに並べて、日中の陽射しがある時間帯に、1~2日ほど天日干しにするだけ。陽が当たっていれば室内でもかまわないそうです。シメジやエノキダケの場合は1本1本、水分がとびやすいようにほぐして、シイタケやエリンギなどは薄切りにして干せばよいとのこと。
完成した干しきのこは、市販の干しシイタケのように完全に乾燥していなくても、しんなりとしている程度で充分。とくにマイタケは、その独特な香りと風味が格段に増すそうです。
ニンジンやキャベツなど、野菜によっては甘みが増えるものもあります。ニンジンは薄切りに、キャベツは1枚ずつはがしてザルに広げれば、水分が飛んで旨みが凝縮された干し野菜ができあがります。
また、ミニトマトのように水分が多いものも、ヘタをとって2等分して干せば、ドライトマトが簡単にできます。そのまま食べてもドライフルーツのような味わいで、ワインの相棒にもぴったりです。
ちなみに、天日干しにする際に、野菜に虫などが寄ってくることもあるので、気になる場合は、ホームセンターなどで売られている自家製干物を作るためのネットを利用するのが得策です。
魚の代わりに野菜を並べるのも一興です。ぜひ挑戦してみてください。
文/大沼聡子