
マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の用語や問題を解説するシリーズ。今回は「正しい努力」について、識学的な視点から考察します。
はじめに
春となり進学、就職、転勤などで期待、そして不安を胸に日々を迎えられている方も多いのではないでしょうか。目標通りになった方、次なる目標を掲げる方もいるでしょう。
「日々目指す目標に向かって、どのように取り組むべきか」は、私たちの人生において非常に大切なテーマです。その過程で「努力」という言葉はよく使われますが、その内容や方法は人それぞれであり、時に間違った努力をしてしまうことも見受けられます。
今回は、識学的「正しい努力」についてお伝えいたします。
1.目標を明確にする
努力の第一歩は目標を明確にすることです。
例えば、「もっと勉強をする」といった抽象的な目標ではなく、「英単語を毎日30個覚える」「1か月でTOEICスコアを200点上げる」といった具体的な目標を設定することです。
新社会人なら「早く役に立つ」「みんなの迷惑にならないようにする」ということではなく、「職場のルールを理解し、守れるようになる」「スキルマップに基づいて基礎テストをクリアする」などです。このように目標を具体化することで、日々の努力がどう進んでいるかをチェックしやすくなり、達成感を得やすくなります。
組織においては「管理者が求めていること」と「自分の目標」がズレていないかがとても重要になります。なぜなら、そもそもの目標設定がズレていると、努力して達成しても評価されないからです。
2.小さなステップに分ける
職場においては学生時代のような数年単位での時間感覚と異なってくるため、大きな目標をそのまま追いかけようとすると、遠すぎて途中で挫折してしまうことがあります。
一方で、低い目標よりも高い目標の方が達成感を感じやすく、モチベーションが維持しやすくなります。
そのため、大きな目標を達成するためには、その目標をいくつかの小さなステップに分けて取り組むことが重要です。マネジメントは会議や報告(日報・週報など)で成長を管理し、計画的にステップを踏んでいくことが必要です。
3.自分のペースで進む
他人と比較して焦ったり、無理に早く結果を出そうとすることは、正しい努力の方法ではありません。「教えないでもできる人」「理解が早い人」などに劣等感、嫉妬などの感情を持つことは不要です。
まずは自分に合ったペースで、無理なく努力を続けることが大切です。自分のペースで取り組むことで、継続可能な努力ができ、長期的に見ても確実に成果を上げることができるでしょう。とはいっても、ただゆっくりすればいいということではありません。
4.失敗を恐れず、学びに変える
努力をしている中で、必ずしもすべてのことがうまくいくわけではありません。失敗や挫折は誰にでも訪れますが、大切なのは「失敗を恐れず、学びに変えること」です。
目標に届かなかった場合、その結果を単なる失敗として捉えるのではなく、「なぜできなかったのか?」を分析して改善点を見つけ出します。例えば、行動量が足りなかったのか、トークスキルが不十分だったのか、タイムマネジメントに問題があったのかを見直し、次回に活かすための改善策を立てることが重要です。
識学では失敗を前向きに捉え、学びに変えることをお伝えしています。高い目標を設定し、むしろ失敗を繰り返すことで成長が促され、最終的には目標達成に繋がるのです。
5.継続することこそ重要
正しい努力において最も重要なことは「継続すること」です。
どんなに効果的な方法を取り入れても、努力を続けなければ意味がありません。短期間での成果を期待することもありますが、長期的な視点を持って、着実に努力を続けることが必要です。
努力を続けていると、最初は少しずつしか進まなくても、時間が経つにつれてその進み具合は加速し、思いもよらぬ成果を得ることができるでしょう。「継続は力なり」という言葉があるように、少しの進歩でも積み重ねることで、大きな成果が得られるのです。たとえ結果が出ていないと思っても落胆するのではなく、努力を続けることで、ある日、急に化けることを期待しましょう。
良い結果を出せている人ほど、地道な努力を続けていることを理解してください。
6.効率的な努力を心がける
継続することは大切ですが、効率的に行うことも同様に重要です。単に長時間労働することが重要なわけではありません。
無駄に時間を費やしても、目標に向かって効果的に進むことはできません。効率的な努力をするためには、自分にとって効果的な方法を見つけることが必要です。
例えば、メモを取る、録音して復習する、客先でまず話してみるということも結果的には効率的なこともあります。自分がどの方法で学びやすいのかを見極め、効率よく経験化することが大切です。
まとめ
正しい努力とは、単に一生懸命に取り組むことではなく、長期的にも短期的にも計画的で効率的な方法で目標に向かって結果を出すことです。目標を明確にし、細かく分けて取り組み、自分のペースで努力を続けることが大切です。また、失敗を恐れず学びに変え、継続して努力をすることが最も重要です。
もちろん、メンタルケアをしながら、楽しんで努力することが、最終的には成功へと繋がります。
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