関係が近いからこそ、実態が見えなくなる家族の問題。親は高齢化し、子や孫は成長して何らかの闇を抱えていく。愛憎が交差する関係だからこそ、核心が見えない。探偵・山村佳子は「ここ数年、熟年夫婦、そして我が子や孫を対象とした調査が激増しています」と語る。この連載では、探偵調査でわかった「家族の真実」について、紹介していく。

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今回の依頼者は絵梨さん(32歳)。IT関連会社に勤務するキャリア女性です。「母は依存心が強く、情が濃いので、父と離婚してからずっと恋愛ばかりしているんです」と言います。

美容代に、毎月20万円以上かけている母

母の写真を見せていただくと、実年齢は60歳とのことですが、40代後半から50代前半に見えます。

「母はエクササイズやヨガをして、美容に命をかけています。使っているお金も莫大で、最低でも毎月20万円くらいかけているんじゃないですかね。幼いころから母が美醜のことや老いのことばかり気にしているので、私は美容には全く興味がありません」

母は、ひとえまぶたの絵梨さんに対し、「目を大きくしたいなら、手術代を出してあげるよ」と言ったそう。

「丁重にお断りして、その手術代をもらいました(笑)。母は叔父が経営している会社の“名ばかり役員”をしており、お金だけはあるんです。でも“痩せた・太った”とか、白髪がどうとか、しわの状態がどうとか、そんなことばかり言うのです。両親が離婚したのは、私が7歳のときで、父は母と真逆の女性と再婚しました」

絵梨さんの父が再婚した女性は大学の教授だそうです。2人の間に子供はおらず、母が男性を家に連れてくるたびに、絵梨さんは父の家に行っていたそうです。

「父は美容のことばかり言う母にうんざりして、離婚をしたと言っていましたが、大人になって思うのは、母が基本的にさみしがり屋で恋愛依存気味だからだと思うんです。たぶん、母は浮気をしたんでしょうね。あの優しくて責任感が強い父が安易に離婚するとは思えない」

父とその妻の支えもあり、絵梨さんは有名私立大学に進学。学費も父が出してくれたそうです。

「そんな父から、私の母が表参道のテラスカフェに男性と2人でいたと連絡があったんです。しかもその男性は超ワイルドな雰囲気の人だったそう」

【母の異変はコロナ明けの同窓会だった……次のページに続きます】

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