4月に新生活がスタートし、ご子息、ご息女を一人暮らしへと送り出した方もいれば、引き続き一緒に暮らしている方もおられることでしょう。実家暮らしをしている社会人が、家に入れる金額は一般的にどれくらいなのでしょうか。
そこで、保険マンモス株式会社(https://hoken-mammoth.com/corp)が、実家暮らし中の男女500人へアンケート調査を実施しましたので、ご紹介します。お金を入れている人の割合、入れている金額について詳しく見ていきましょう。
実家暮らしの家に入れる金額はいくらが妥当なのでしょうか、ご参考にしてください。
実家にお金を入れていない人は26%
「実家暮らしの方へのアンケート」で500人の方に「実家にお金を入れているか」を聞いてみました。回答者の属性は以下のとおりです。
「家にお金を入れていない」と答えた人は全体の26%でした。入れている方の金額については以下のとおりです。
・最高額:280,000円
・最低額:1,000円
・平均額:40,257円
平均は4万円となりましたが、さてこの金額は多いと思いますか? それとも少ないでしょうか?
次は、年代別の金額を見てみます。
やはり年齢が上がるほど平均額も高くなりますが、50歳を超えるとやや下がる傾向にあります。
次に、「実家暮らしをしているのはなぜか」について尋ねました。以下のような理由となっています。
・お金に余裕がないから(215人)
・貯金をしたいから(149人)
・職場が実家に近いから(131人)
・親との関係性が良いから(101人)
・家族の体調が悪く、自分の助けが必要だから(73人)
・一人暮らしに不安(怖い、寂しい等)があるから(48人)
・一人暮らしをしたくないから(家事をしたくない、実家が快適等)(46人)
・自分の体調が悪く、家族の助けが必要だから(43人)
・出る意思はあるが、親が許さないから(25人)
・実家で飼っているペットと離れたくないから(24人)
・その他(50人)
やはり、お金の問題が一番大きいようです。「お金に余裕がない」「貯金をしたい」をあわせると、全体の4割を占めます。
また、「今後家を出る予定はありますか?」と質問したところ、家を出る予定が「ある」と答えた人は65%でした。今はお金がなくても、お金を貯めていずれは出たいと思っているのかもしれません。また、各ご家庭のご事情から、そのまま実家暮らしを続ける予定の方もおられることでしょう。
平均給与と、一人暮らしにかかる金額
総務省の統計によると、「親と同居している35〜44歳」の人の数は、1980年には39万人でしたが、2016年には288万人と、300万人に迫る勢いとなっています。長引く不況のせいで平均給与は上がらないどころか、下がり続けています。国税庁の調査によると、1994年には465.3万円だった平均給与は、リーマンショックの翌年2009年には421.1万円まで下がり、2018年でもまだ433.3万円です。30年前の水準にも満たない状況なのです。
これは、全体の平均値ですので、社会人になって間もない20代や経験の少ない30代であれば給与はもっと低いでしょう。住んでいる場所にもよりますが、一人暮らしをしていくには余裕のある給与だとはいえません。
同じく総務省の統計「家計調査2020年」によると、一人暮らしにかかる1か月のお金は平均でおよそ15万円です。内訳の中で大きなものは以下のような項目です。
・食費:38,257円
・水道光熱費:11,686円
・住居費:20,948円
合計:70,891円
このうち、住居費というのは家賃のことですが、家賃の安い地域や持ち家に住んでいる人も含んでいるため、このような金額となっています。都市部で生活する場合、一人暮らしでも5万円〜7万円程度の家賃が必要となることを考えると、その分一人暮らしの費用は多くなるでしょう。
一人暮らしのメリットとは
ここまで見たところ、給与面から一人暮らしは厳しいという方もおられるでしょう。それでも、実家を出て一人暮らしをすると、一人で生きていく生活力が身につきます。一人暮しのメリットして、以下の回答がありました。
・生きていくためにどのくらいお金が必要なのかわかる
・収入の範囲でやりくりする力が身につく
・家事ができるようになる
実家にいるとどうしても甘えがでるものですが、一人でいれば身の回りのことはすべてご自分の手でやらなくてはいけません。掃除や洗濯がいかに面倒で大変なことなのか、よくわかるようになることでしょう。また、一人の時間を持てるようになることもメリットの一つです。特に、干渉されることを嫌う方の場合は、一人暮らしをした方が自由にできて、ストレスも溜まりにくいものです。
***
食費や光熱費を家に入れるとしても、一人暮らしをするよりはお金がかからないのが実家暮らしのメリットです。家を出る意思はあるが、今は貯金がないという場合なら、お金が貯まるまでの準備期間として捉え、サポートしてはいかがでしょうか。
これからも実家暮らしを続ける予定の方には、金銭面での余裕、サポートを受けていることを自覚しながら社会人として活躍してもらいたいものですね。
調査概要
調査対象:現在、実家暮らしの方
調査日:2022年03月14日~2022年3月15日
調査方法:インターネットによる選択・記述式回答
調査人数:500人(女性309人/男性191人)