100年以上の歴史がある「釜定」は、南部鉄器を扱う老舗の工房。本品は、南部鉄器という日本の伝統工芸と北欧のデザインをかけ合わせた無駄のない造形美が光る。
「この『洋鍋』のデザインを手がけたのは釜定の3代目・宮 伸穂です。欧州のデザインを学ぼうとヨーロッパに繰り出した2代目の影響もあり、伸穂もフィンランドでの在住経験を生かしたものづくりを行なっています」と話すのは、伸穂氏の子息で、釜定で製造も担当する宮 昌太朗氏。伸穂氏の南部鉄器は、メトロポリタン美術館やミラノ・サローネに出品されるなど、海外からも注目の的である。
大・中・小の3サイズを取りそろえた『洋鍋』は、使い勝手を一番に考え抜いた秀品。煮る、炊く、焼く、揚げるの4役をこなす万能鍋で、カレー、グラタン、アヒージョなど、これ一台で多様な調理ができる。一度熱すれば鍋の温度が保たれ、食材に均一に火を通し、旨みを引き出す。南部鉄器から溶出する鉄の多くは体で吸収されやすいことも魅力だ。
「木製の持ち手は、必要なときに鍋に引っかけるだけで使えます。鉄鍋はシンプルな形ですが、鋳上がった鍋を職人の手でひとつずつ研磨し、形に違和感がないよう仕上げています」と、昌太朗氏。
大は4~5人用、中は2~3人用、小は1人用が目安だ。
【今日の逸品】
洋鍋
釜定
6,600円~(消費税込み)