革好きの間で根強い人気を誇るベルトがある。道央・赤平市に工房を構える鞄工房「いたがき」の『紳士のベルト』だ。選び抜いたタンニン(渋)なめしの一枚革を用い、締め心地や耐久性は抜群。35mmの幅はスーツにもカジュアルな装いにも合い、使い勝手がよい。
いたがきは、昭和57年の創業以来タンニンなめしにこだわり、革本来の風合いを生かした製品で高く評価されている。
「ミモザなどのタンニンでなめした一枚革は、使う人の体形に合わせて馴染んでいきます。そのためか、2本、3本と続けて購入される方もいらっしゃいます」と、社長の板垣江美氏は語る。
素材は国内屈指のタンニン槽を保有する「栃木レザー」が長年仕込むいたがきオリジナル。タンニン槽の中で時間をかけて漬けて仕上げる伝統的な手法で、タンニンが繊維の内部まで浸透し、革がよく締まる。中でも最良といわれる、牛の背中からお尻にかけての部位を、なめしたそのままの厚さ(4mm強)で贅沢に使用する。
コバ(裁断面)の仕上げも丹念な手作業が光る。ベースの色で染めた後にふのりを塗布して磨き、仕上げ剤を2回塗って耐久性を高めているため、美しさが長持ちするのだ。上質な素材ゆえ定期的な手入れが必要だが、それゆえ、経年変化も楽しめるベルトだ。
【今日の逸品】
紳士のベルト
いたがき
13,200円(消費税込み)