ほどよい甘さが後を引くフランス仕込みの正統派
パティスリー アビニョン(千葉・我孫子)
41年前、両親が開いたパンと洋菓子の店を継ぎ、40種類ほどのケーキと焼き菓子を手がけるシェフの坂本昌子さん。2度の渡仏経験があり、フランス・イッサンジョー国立高等製菓学校で助手を務め、フランスのコンクールで優勝するなど豊富な実績を持つ。
坂本さんが手がけるシュークリームは、フランス仕込みの正統派の味わい。生地は固めにしっかり焼き、カスタードと生クリームを合わせたもっちりした食感だ。
「生地もクリームも伝統に従うシンプルなものです。私は卵とバニラの香りを出すために、あっさりとした生クリームを使っています」と坂本さん。おいしい食べ方はシュー皮の蓋の部分にクリームをつけるとのことで、いただくと、香ばしい皮の風味のあとに、ざっくりと混ぜ合わせたカスタードと生クリームがおいしく融合する。ついもうひとつと手を伸ばしたくなる、くどくない甘さだ。
店内にはフランスのアンティーク小物が飾られ、素朴で温かみのある雰囲気を醸し出している。
●パティスリー アビニョン
千葉県我孫子市天王台1-1-30 電話:04・7182・0501 営業時間:10時~19時 定休日:木曜(祝日は営業) 交通:JR常磐線天王台駅から徒歩約1分
取材・文/関屋淳子 撮影/高橋昌嗣
※この記事は『サライ』本誌2021年12月号より転載しました。