文/永松茂久
世の中には運がいいなと感じる人がいますよね。実は多くの成功者が口ぐせのように言っている言葉があるのを知っていますか。もしあなたが運のいい人になりたいと思うなら、ぜひ実践してみてください。
自分の言葉を一番聞いているのは自分自身
以前、同業の伝え人の仕事をしている友人から聞いた話ですが、日本人の一番好きな言葉をご存知ですか?
それは「感謝」の言葉だそうです。
「ありがとう」
「おかげさま」
「感謝しています」
これらの言葉は、あなた自身の気持ちがさほど込もっていなかったとしても、口ぐせにしておいて損はありません。
コミュニケーションの上手な人は、折に触れ、感謝の言葉を口にしています。
ビールを持ってきてくれた店員さんに「ありがとう」
タクシーの運転手さんに「ありがとう」
コンビニのお兄さんに「ありがとう」
職場の人や家族、友人にも「ありがとう」
自分の言葉を一番聞くのは自分自身。
そして自分の言葉を聞く時、心は無意識状態ですから、奥底にその言葉がストレートに入っていきます。
ですから、「いい言葉を口にする、口ぐせにする」ということは、精神衛生上、ものすごくプラスの効果があるのです。
ほめ言葉を素直に受け取れる人、謙遜してしまう人
さて、本題はここからです。あなたはほめられたとき、どういうリアクションをしていますか?
「すごいね!」「綺麗だね」
人から言われた時、おそらくほとんどの人が、「いやいや、そんなことはありませんよ」と、謙遜しているのではないでしょうか?
しかし、ほめた相手としては、あまりに謙遜されると、それ以上ほめることができなくなってしまいます。
特に、誠心誠意ほめてくれる人なら、なおさらのこと。
その時は、素直に、
「わあ、嬉しいなあ」「そう? ありがとう」
と言って相手の気持ちを受け取りましょう。
自分が感謝の言葉を口にすることも大切なのですが、相手の気持ちを感謝して受け取るということも同じくらい大事なことなのです。
ほめられるということは、言葉という形で、プレゼントをもらうようなもの。
もしプレゼントが目に見えるものだったら、あなたは相手に「ありがとう」と言って受け取りますよね。
同じように、ほめ言葉も積極的に受け取りましょう。
ほめ言葉を受け取り、感謝を伝える。
コミュニケーション上手な人が何気なく使っている、感謝の言葉とほめ言葉の受け取り方をぜひ観察してみてくださいね。
永松茂久(ながまつ・しげひさ)/株式会社人財育成JAPAN 代表取締役。大分県中津市生まれ。2001年、わずか3坪のたこ焼きの行商から商売を始め、2003年に開店したダイニング陽なた家は、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店になる。自身の経験をもとに体系化した「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。「人の在り方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は延べ45万人にのぼる。2016年より、拠点を東京麻布に移し、現在は執筆だけではなく、次世代育成スクールである永松塾、出版コンサルティング、イベント主催、映像編集、ブランディングプロデュースなど数々の事業を展開する実業家である。著作業では2020年、書籍の年間累計発行部数で65万部という記録を達成し、『人は話し方が9割』の単冊売り上げで2020年ビジネス書年間ランキング1位を獲得(日販調べ)。2021年には、同じく『人は話し方が9割』が「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にて、「特別賞/コロナ禍を支えたビジネス書」を受賞。著書に『喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと』(すばる舎)、『在り方 自分の軸を持って生きるということ』(サンマーク出版)、『30代を無駄に生きるな』『20代を無難に生きるな』『影響力』『言葉は現実化する』『心の壁の壊し方』『男の条件』『人生に迷ったら知覧に行け』(きずな出版)、『感動の条件』(KKロングセラーズ)など多数あり、累計発行部数は200万部を突破している。