文/永松茂久
相手との会話のシーンで「あなた」を多用する人がいます。そんな「あなた」を多用する人が、多くの方たちを魅了し、うまくいくのはなぜなのでしょうか?
「あなた」を多用すると、なぜファンが増えるのか?
さっそくですが、人と会話する時に覚えておくととても役に立つことがあります。
それは、
「あなた」
を多用することです。
この言葉を使えば使うほど、人に好かれるのです。
なぜなのでしょうか?
答えは簡単。誰もが心の底では自分のことが大好きだからです。
そして話の中で、自分を話の主役にしてくれる人のことは、誰もが好きになるからです。
「あなた」は、相手を話の主役にする言葉
例えば、プラス言葉にも自分軸と相手軸のものがあって「楽しい」「幸せ」という言葉は、あくまで自分軸の言葉。
「お前が楽しいからって、何だって言うんだよ」
聞いている人の中には、こう思う人もいるでしょう。
しかしこれが相手軸のプラストークなら、相手を幸せな気分にすることができます。
「あなたと会うと安心するよ」
「いつも気持ちのいい対応をありがとうね。あなたのそんなところが好き」
「あなたみたいになりたいって、みんな言ってるよ」
これらはすべて、自分軸の話し方のようでいて、相手が主役の話し方になっています。
こうした相手軸の話し方をする人を、不愉快に思う人はいません。
あなたの言葉の中に、「あなた」が多いか「僕は(私は)」が多いかを日頃から注意してみてください。
好かれる人は、トークに「あなた」が多いことに気がつくと思いますよ。
永松茂久(ながまつ・しげひさ)/株式会社人財育成JAPAN 代表取締役。大分県中津市生まれ。2001年、わずか3坪のたこ焼きの行商から商売を始め、2003年に開店したダイニング陽なた家は、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店になる。自身の経験をもとに体系化した「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。「人の在り方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は延べ45万人にのぼる。2016年より、拠点を東京麻布に移し、現在は執筆だけではなく、次世代育成スクールである永松塾、出版コンサルティング、イベント主催、映像編集、ブランディングプロデュースなど数々の事業を展開する実業家である。著作業では2020年、書籍の年間累計発行部数で65万部という記録を達成し、『人は話し方が9割』の単冊売り上げで2020年ビジネス書年間ランキング1位を獲得(日販調べ)。2021年には、同じく『人は話し方が9割』が「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にて、「特別賞/コロナ禍を支えたビジネス書」を受賞。著書に『喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと』(すばる舎)、『在り方 自分の軸を持って生きるということ』(サンマーク出版)、『30代を無駄に生きるな』『20代を無難に生きるな』『影響力』『言葉は現実化する』『心の壁の壊し方』『男の条件』『人生に迷ったら知覧に行け』(きずな出版)、『感動の条件』(KKロングセラーズ)など多数あり、累計発行部数は200万部を突破している。