とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落ち込む、急に顔が熱くなったり、汗が止まらない、どうしてこんなに頭が痛いの?など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい!どうすれば根本解消できるの?
そんな女性たちの疑問を、漢方の専門家に解説してもらいます。
第9回のテーマは、「更年期太り」です。
1.一生スープとササミしか食べられないの? 努力の成果が出なくて絶望…
ユキコさん 46歳女性 ドラッグストア勤務の方からご質問を頂きました。
「元々太っているわけではありませんでしたが、更年期のせいか、いつの間にか突然5キロ増えていました。このまま太りつづけると危ない!と思い、それからはずっとスープ・ささみ・更年期用サプリを摂って、仕事が休みの日はがんばってウォーキングもしています。この生活をもう2週間続けているのですが、まったく痩せません。このまま一生、こんな食事を続けていかないといけないのかと思うと絶望感で気持ちまで落ち込んでしまいます。病院でホルモン療法を始めればもう少しマシになりますか?
太ると見た目も悪くなるし、もともと筋力がない方なので、これ以上重くなると体を動かすのもきつくて仕事に支障が出そうです。勤務先が遠く、家には寝に帰るようなもので、頻繁にエステに行ったりジムで筋トレしたりする時間はありません」
ご質問ありがとうございます。更年期太りのせいで今まで通りに動けなくなると、体が疲れるだけでなく、気持ちも落ち込んでしまって辛いですよね。
このような体重増加は、更年期に生じる代表的な症状のひとつです。一般的に、閉経に伴って不調が起きることを更年期障害と呼びます。最近では、まだ閉経ではない年代でも、更年期障害と同じような症状に悩まされるケースが増えています。これが「プレ更年期」と呼ばれる状態です。
今回は更年期太りの原因や改善方法についてお伝えします。
2.更年期太りの原因はホルモンバランスの乱れ!
東洋医学的には、女性は月経の度に血(血液)を消耗するため、更年期になると血が不足し、血から栄養を与えられる気(生命エネルギー)の量や巡りが悪くなり、気血の巡りが悪くなると水(水分)も滞ってしまいます。
血の巡りが悪くなると、老廃物や脂肪が溜まりやすくなります。血が停滞したお血は、骨盤内にうっ血を起し、さらなるホルモンバランスの乱れにもつながります。
また、体内の水分代謝が悪くなると、水分が停滞して水太りを引き起こしてしまいますし、気の巡りが滞ると、代謝が低下して痩せにくくなったり、ストレスによる過食を引き起こしたりします。
さらに、脂っぽいものや甘い物の食べすぎ、ストレスが続くと、胃に熱がこもってしまいます。そして、気血の流れが滞り、ますます太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。
3.更年期太りに悩む人が取り入れるべき4つの習慣
3-1.味が濃い・カロリーが高い食べ物、アルコールに注意!
甘すぎる・辛すぎるといった味の濃い食事やカロリーの高い食べ物、強いアルコールは、体の熱を過剰にして、余分な水と結びついて代謝を悪くしてしまいます。とり過ぎには注意しましょう。
3-2.無理のない運動で代謝アップ!
体を動かして汗をかくことで、体内の余分な<水>を排出することができます。
いつもより早足で歩く、階段をつかうなど、毎日の生活の中で体を動かす機会を意識して増やしていきましょう。
ストレッチやウォーキングなど疲れすぎない程度の運動もおすすめです。運動をすると<気>や<血>の巡りもよくなって代謝アップが期待できます。
3-3.ツボでダイエット!
過剰な食欲をおさえるツボやむくみを解消するツボを刺激することで、更年期太りを改善することができます。
・飢点(きてん):食欲を抑えるツボと言われています。耳の内側(顔寄り)の真ん中あたりにある小さなくぼみを刺激します。
・陰陵泉(いんりょうせん):足のむくみによいと言われています。両膝下の内側の骨のきわにあるへこみを刺激します。
3-4.漢方薬で体質改善!
更年期の不調には漢方薬もよく使われています。
一般的に、漢方薬は自然にある植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られており、西洋薬よりも副作用が少ないと言われております。症状の緩和、苦痛を和らげるための対症療法ではなく、体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すので、同じ症状を繰り返したくないという思いに応えてくれます。
また、食事バランスやセルフケアを毎日続けるのは苦手という方も、医薬品として効果が認められている漢方薬なら、症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できますね。
更年期太りに悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。
<更年期太りに悩む女性におすすめの漢方薬>
・水太り、下半身のむくみが気になる、疲れやすい方に 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう) 胃腸のはたらきや水分の代謝をよくして、体内の余分な水分を排出し、むくみや水太りを改善する漢方薬です。 ・かた太り、お腹周りの脂肪が気になる、便秘がある方に 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん) 過食の原因となる胃熱をとり、便通をよくして老廃物を排出し、血液の循環をよくして脂肪の代謝を改善する漢方薬です。 ・冷え太り、頭痛や肩こり、生理痛がある方に 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 血の停滞を解消してホルモンバランスを整え、血行をよくし、代謝を改善する漢方薬です。 |
ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
自分に合った漢方薬が知りたい。コスパ良く漢方を飲んでみたい。という方には、「オンラインAI漢方」などの、スマホで気軽に専門家に相談できるサービスもおすすめです。
4.セルフケアと漢方薬を組み合わせて、充実した毎日を!
女性ならではの悩みの一つ、更年期太りは改善できます。まずは食生活の工夫や体を動かすことなどを毎日の生活の中で意識して取り入れていきましょう。
根本的に体質を改善するには漢方がおすすめです。体が軽くなると、気持ちも明るくなって元気に過ごせるようになると思いますので、まずはできるところから始めてみましょう。
更年期太りを解消して、心も体も元気に毎日を過ごしましょう!
<教えてくれたのは…>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師。漢方調剤薬局にて勤務。現在は、漢方の経験を活かし、「あんしん漢方」の漢方サポート・コンシェルジュにて漢方提案やお客様サポートを行っている。
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