香港からフェリーで約50分の位置にあるマカオ。中国の特別行政区のひとつで、かつては旧ポルトガル領でした。植民地時代に建てられた教会や街並みは「マカオ歴史市街地区」として世界遺産に登録されています。マカオといえば、“東洋のラスベガス”と称されるように、カジノの街として知られています。しかし今、マカオはカジノの街から新しいエンターテイメントシティへと変貌を遂げています。老若男女が楽しめるマカオの新しい観光スポットとして、昨年秋にオープンしたレジャー施設「スタジオ・シティ」の魅力を前編・後編で紹介します。
新しい観光拠点、スタジオ・シティ。

マカオの新しい観光拠点、スタジオ・シティ。ビルの中に観覧車を備えるという斬新な造り。

 
バットマンと空を飛び、8の字型観覧車で遊覧

昨年10月27日、華やかにオープニング・セレモニーが行なわれたのが、ハリウッドに着想を得た総合エンターテイメント・レジャースポットのスタジオ・シティです。場所は高級ホテルやカジノなどが立ち並ぶコタイ地区。高さ130mのツイン・タワー・ホテルが、8の字型の観覧車「ゴールデン・リール」で結ばれているという斬新な設計の外観は、他を圧倒する迫力です。この建物には、約1600室を備えるホテルをはじめ、趣向を凝らした各種のエンターテインメント施設、カジノ、レストラン、高級ブランドショップ、プール、イベントセンターなどが揃っています。

スタジオ・シティ全景模型。

スタジオ・シティ全景模型。

気軽に楽しめるカジノ。

気軽に楽しめるカジノ。

ホテル客室。

施設内にある洗練されたホテルの客室。

まずはスタジオ・シティの象徴ともいえる、世界初の8の字型観覧車に乗り込みましょう。乗り場は地上100m以上、エレベーターが開き、目の前に現れる見たこともない観覧車の形に、思わず歓声が上がります。

近未来的な観覧車!

近未来的な観覧車!

 
ゴンドラからは、隣接する中国・珠海市やマカオ市内が見晴らせます。建設中の建物やモノレールなども見渡すことができ、まだまだ進化し続ける街の活気が手に取るように伝わってきます。足元に目を向けると、なんとゴンドラの床にガラスがはめ込まれており、スリル満点! 街の景色が一望できる昼間の遊覧もいいですが、街がきらめく夜景も格別です

眺めは最高。

観覧車からはマカオの街が一望できる。夜景もおすすめ!

足元はガラス!

ゴンドラの床にはガラスがはめ込まれています。

夜の観覧車。

夜になるとイルミネーションによって8の字が強調されます。

 
数あるエンターテイメント施設で、こちらも世界初というのが4Dフライトシミュレーションの「バットマン・ダークフライト」です。4Dとは駆動する座席、雨、霧、光、香りを付加する技術。風を受け、霧を浴び、ちょっとすえた臭いさえも感じながら、バッドマンとともにその舞台であるゴッサムシティを飛び回ります。アトラクション好きにはたまらない迫力です。 

施設入り口にあるバットマン。

施設入り口にあるバットマン。

 

ハリウッドスターが結集したセレモニー

このスタジオ・シティを約32億米ドル(日本円換算で約3950億円)かけて建設したのが、アジアにおける総合リゾート開発・運営会社のメルコ・クラウン・エンターテイメントです。共同会長兼CEOのローレンス・ホー氏は、これまでのカジノホテルとは一線を画した、家族で楽しめる施設を目指したといいます。その意気込みは、豪華絢爛なオープニング・セレモニーからも充分伝わりました。スタジオ・シティを舞台とした短編映画を制作し、オープニング・ショーでプレミア上映を開催。それに先立つ記者会見には、この短編映画の監督であるマーティン・スコセッシ、出演のレオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロが駆けつけるという夢のような会見(ちなみに映画にはブラッド・ピットも出ています)。映画ファンならずとも息を飲むような顔合わせです。

記者会見にて。左からメルコ・クラウン・エンターテイメント社ローレンス・ホー共同会長兼CEO、同社ジェームス・パッカー共同会長、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ、マーティン・スコセッシ、プロデューサー&映画監督のブレット・ラトナー。

記者会見にて。左からメルコ・クラウン・エンターテイメント社ローレンス・ホー共同会長兼CEO、同社ジェームス・パッカー共同会長、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ、マーティン・スコセッシ、プロデューサー&映画監督のブレット・ラトナー。

 

さらにショーでは、世界の歌姫、マライア・キャリーも登場! 5オクターブの美声をホールに響かせ、アジアの一角がハリウッドと化しました。

ホールで熱唱するマライア・キャリー。

ホールで熱唱するマライア・キャリー。

次回(後編)は、スタジオ・シティならではの魅力あふれるエンターテインメントやレストランなどをご案内します。

スタジオ・シティの公式サイト(英語版)はこちら

 

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