バットマンと空を飛び、8の字型観覧車で遊覧
昨年10月27日、華やかにオープニング・セレモニーが行なわれたのが、ハリウッドに着想を得た総合エンターテイメント・レジャースポットのスタジオ・シティです。場所は高級ホテルやカジノなどが立ち並ぶコタイ地区。高さ130mのツイン・タワー・ホテルが、8の字型の観覧車「ゴールデン・リール」で結ばれているという斬新な設計の外観は、他を圧倒する迫力です。この建物には、約1600室を備えるホテルをはじめ、趣向を凝らした各種のエンターテインメント施設、カジノ、レストラン、高級ブランドショップ、プール、イベントセンターなどが揃っています。
まずはスタジオ・シティの象徴ともいえる、世界初の8の字型観覧車に乗り込みましょう。乗り場は地上100m以上、エレベーターが開き、目の前に現れる見たこともない観覧車の形に、思わず歓声が上がります。
ゴンドラからは、隣接する中国・珠海市やマカオ市内が見晴らせます。建設中の建物やモノレールなども見渡すことができ、まだまだ進化し続ける街の活気が手に取るように伝わってきます。足元に目を向けると、なんとゴンドラの床にガラスがはめ込まれており、スリル満点! 街の景色が一望できる昼間の遊覧もいいですが、街がきらめく夜景も格別です
数あるエンターテイメント施設で、こちらも世界初というのが4Dフライトシミュレーションの「バットマン・ダークフライト」です。4Dとは駆動する座席、雨、霧、光、香りを付加する技術。風を受け、霧を浴び、ちょっとすえた臭いさえも感じながら、バッドマンとともにその舞台であるゴッサムシティを飛び回ります。アトラクション好きにはたまらない迫力です。
ハリウッドスターが結集したセレモニー
このスタジオ・シティを約32億米ドル(日本円換算で約3950億円)かけて建設したのが、アジアにおける総合リゾート開発・運営会社のメルコ・クラウン・エンターテイメントです。共同会長兼CEOのローレンス・ホー氏は、これまでのカジノホテルとは一線を画した、家族で楽しめる施設を目指したといいます。その意気込みは、豪華絢爛なオープニング・セレモニーからも充分伝わりました。スタジオ・シティを舞台とした短編映画を制作し、オープニング・ショーでプレミア上映を開催。それに先立つ記者会見には、この短編映画の監督であるマーティン・スコセッシ、出演のレオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロが駆けつけるという夢のような会見(ちなみに映画にはブラッド・ピットも出ています)。映画ファンならずとも息を飲むような顔合わせです。
さらにショーでは、世界の歌姫、マライア・キャリーも登場! 5オクターブの美声をホールに響かせ、アジアの一角がハリウッドと化しました。
次回(後編)は、スタジオ・シティならではの魅力あふれるエンターテインメントやレストランなどをご案内します。
スタジオ・シティの公式サイト(英語版)はこちら