日本列島が桜色に包まれる季節がやってきました。桜の追っかけをライフワークとしている女性トラベルライター「旅恋」の関屋がおすすめする絶景桜名所を4回にわたりご紹介します。
山梨県韮崎市。こんもりと盛り上がった塚の上にある1本桜がわに塚の桜です。 樹齢は約320年、エドヒガンの巨樹で気持ちよさそうに枝を伸ばしています。わに塚の名は、この桜がある一帯はかつて王仁(わに)族が住み、日本武尊の王子・武田王(たけだのきみ)の墓といわれることから「王仁塚」とする説や、塚の形が鰐口に似ていることから「鰐塚」とするなど諸説あります。桜の背景には八ヶ岳が広がり、晴天ならば清々しい桜景色が望めます。写真は2014年4月11日に撮影したもので、この日もプロアマ問わず多くのカメラマンが駆けつけていました。遮るもののない八ヶ岳とのツーショットはこの土地らしさがあふれています。
この桜とちょうど同時期に花開くのが北杜市、実相寺にある山高神代桜です。残雪の甲斐駒ヶ岳を背に雄大に咲き誇る、推定樹齢2000年というエドヒガンです。日本武尊お手植えという伝説を持ち、福島の三春の滝桜、岐阜の根尾谷淡墨桜とともに日本三大桜のひとつ。長年にわたる樹勢回復事業により、今も力強く花を咲かせていますが、こぶのように盛り上がる幹を見ると、生きてきた年輪の深さがしみじみと心に迫ります。また会いに来るよ、そう話しかけたくなる桜です。
韮崎市観光協会
http://www.nirasaki-kankou.jp/
北杜市観光協会
http://www.hokuto-kanko.jp/