1888年2月、画家仲間たちとの共同制作を熱望し、夢見る日本を思わせる、太陽が輝く、南仏のアルルに移り住んだゴッホ。その地で共同生活を送ったのは、唯一ゴーガンひとりだった。ゴッホ自身とゴーガンとの芸術性の違いを、この「ファン・ゴッホの椅子」とファン・ゴッホ美術館に所蔵される「ゴーガンの椅子」の2作品に表現した。それぞれの作家の肖像画と形容される、ゴッホが思いを託した作品。「ファン・ゴッホの椅子」は、テラコッタのタイルの床の上に置かれた簡素な椅子が、画面に大きく描かれている。愛用のパイプと煙草の葉がおかれ、奥にはVincentのサインがのこされた木箱、その中には芽を吹いた玉ねぎなど、全体的に質素な印象だ。実際に使っていたこの椅子の全体像からはもちろん、分厚く塗られたその細部の絵具の筆触からも、ゴッホを感じることができる。また、ゴッホの椅子は、アルル時代のさまざまな作品に登場しているモチーフである。
【額装】
額の色は白、茶、ナチュラルを用意。ロンドン ナショナル・ギャラリー公認の証としてマットに金色のプレートが貼付。壁掛け可能。
【高品位美術印刷】
画稿はキヤノンが開発した高品位美術印刷技術により高品質・高細に複製。
インクに圧力や熱を加え「微粒子」に変えたうえで、直接紙に噴き付けて印刷しているので網点(ドット)がなく滑らかな印刷面となる手法。
この印刷は30~50年近く変色しない技術から国宝や重要文化財などのレプリカ製作にも応用されており、その品質は高い評価を得る。耐光性・演色性に優れ、高品質を長くお楽しみいただける。
【フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)】
印象派と日本の浮世絵の影響を受けて、大胆な筆づかいと明るく激しい色調で独特の世界を確立したポスト印象派のオランダの画家。熱心なキリスト教徒でしられ、画廊や書店員を経て27歳で画家を志す。1888年、南仏で「ひまわり」などの名作を数多く描いた。精神を病み37歳で自らの命を絶つ。わずか10年ほどの画家人生で、800点以上作品を描いた。
【今日の逸品】
複製画「ファン・ゴッホの椅子」/額装
『大人の逸品』オリジナル
10,000円(消費税込み)