わが国の眼鏡レンズ発祥の地は大阪府の田島だ。天保2(1831)年、同地の農家に生まれた石田太次郎は足が不自由で家業を手伝うことができず、丹波(兵庫県)でガラスレンズ研磨の技術を習得。これを村に伝承した結果、日本一の眼鏡レンズ生産地となった。
この田島に社を構えるのが、世界唯一の偏光レンズ専門メーカー「TALEX」。昭和13年の創業以来、レンズ研磨の技術を追求し続け、昭和41年には世界で初めて全面均整の光学的に優れたガラス製偏光レンズの開発に成功したパイオニアである。同社プロダクトマネージャーの薮下剛氏は語る。
「当社の使命は有害な光からお客様の目を守ること。開発以降も50年以上改良を続けてきた偏光レンズは、わずか約0.03mmの雑光カットフィルターを2枚のレンズで挟むという高度な職人技の結晶です。製造工程の60%を職人が手作業で行ない、6000以上の項目を設けて品質管理を徹底しています」
今回紹介するのは、遮光性と視界の広さを日本人の顔に合わせて独自設計したモデル。フロントとテンプルを繋ぐ丁番にバネ性のジョイントを採用し、ソフトな掛け心地を追求した。「眩しくない」「クリアに見える」「疲れない」の三拍子そろった視界を一度でも体感したら、きっと手放せなくなる。
【今日の逸品】
三浦雄一郎氏愛用のタレックス偏光サングラス
TALEX
22,000円(消費税込み)